おやぢの部屋2
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キッチンストリートからそのまま新幹線のホームに行ってみました
 上野でアルチンボルド展、川崎でミューザ川崎、そして六本木でサントリーホールと、それぞれに貴重な体験をした後は、今回の上京の当初の目的だった新宿のパウエル・ジャパンです。いつものことながら新宿駅の西口は出られません。迷っていてたまたま小田急線の改札の前を通ったら、「火災事故で全線運休しています」と大騒ぎでしたね。
 外にさえ出れば、あとは間違えることはないので、ビルの8階にあるパウエル・ジャパンに到着です。店員のSさんがいたので声をかけたら、「仙台の〇〇さんですね」とすぐに分かってもらえて、ケースを出してきました。
 これが、今使っているケース。隙間があるので、あちこちに詰め物が入っています。
 これが、きれいに収まるかどうかを確かめるために、これを丸ごと持ってきてありました。さっそく新しいケースを開けてみると、
 さっそく、楽器を入れてみます。
 ピッコロもちゃんと収まりました。でも、これでは私の注文は満たされてはいません。上のように、ピッコロの頭部管を抜いた状態で収納できるように、とお願いしてあったのですよ。
 仕切りを動かせば、このように頭部管を別に収納できますね。でも、これでは固定されませんから、使い物になりませんね。Sさんは、「間に何か入れて、動かないようにしましょうか」とか言って、技術の人を呼んできました。
 技術の人は、ちょっと悩んでいたようですが、「じゃ、何か作ってみましょうか」と、これを持って仕事場に引きこもってしまいました。待たされること30分。彼はこんなパーツを作ってきました。スポンジを切って、まわりにケースの中と同じフェルトが貼られています。まだ接着剤の臭いがしてましたね。
 これをケースにはめ込むと、こうなります。
 見事、頭部管が収まりましたね。
 もちろん、追加料金などは無し、親身になって希望をかなえてくれた、という感じですね。ま、これがまっとうな商売ということでしょう。でも、今までにこういう希望を出した人はいなかったんでしょうかね。ケース自体は在庫として何個か取り寄せていたようですが、普通は何もしないで使っているんでしょうね。
 今はピッコロの担当はありませんが、前回は「運命」とマーラーの5番で使いましたし、次回の定期でもおそらくどれかにはピッコロで参加するのでは、という気がするので、しっかり働いてもらいましょう。
 小田急線の事故はJRには何の影響もなかったので、無事東京駅まで行って新幹線に乗れました。「大人の休日パス」の期間中なので、例によって満席。もちろん私は指定席券を何種類か買っておいたので座ってこれましたが、デッキに立っている人はたくさんいましたね。最近は「立ち席特急券」というのが発行されているのだとか。それは号車が指定されていて、デッキが込み合わないような配慮がなされているようですね。そんなことをするより、臨時便を出す方が、まっとうな商売なのでは、と思いますけど。
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by jurassic_oyaji | 2017-09-11 20:54 | 禁断 | Comments(0)
「深海展」は入場が100分待ちですって
 前回、今日の予定を書き込んで、ミューザ川崎からサントリーホールまでのルートと必要時間の調査結果を発表したところ、Facebook経由で「もっと早いルートがあるよ」と教えてくれた人がいました。確かに、それだと、川崎駅からサントリーホールまでの時間が、あの時の最短の48分から31分と劇的に短縮できますよ。ですから、スタートを10分早めて川崎発14:20の東海道線に乗れば、楽々開演前に着くことができることが分かりました。それは、新橋でJRから銀座線に乗り換えるというもの。確かに、これだったら全く無駄のない経路になりますね。さすがは東京民。
 ということで、まずは10:30に上野に着いたので、アルチンボルド展に向かいます。今度はチケットを前もって買ってあったので、すぐに入れました。展示は地下なんですね。
 ところが、降りたところでまた長い列が出来ていました。ここでまず入場制限がかかっているのでしょうか。
 でも、一旦並んで周りを見ると、別のところに「展示入口」がありました。そう言えば、なんか体験型のアトラクションがあったようなことを聞きましたから、この列はそちらの方なのでしょう。そんなところで時間を使ってはいられませんから、すぐに展示に向かいます。
 しかし、入ってすぐのところで、代表作の「水」の前にものすごい人だかり。なんか、ちっちゃなガキが「あのお魚な~に」なんていちいち母親に聞いていて、全然動こうとしません。すぐそばで見たかったので、そのガキがどくのを待ってましたよ。でも、それから先はそんなに混んではいなかったので、大体見られました。というより、ここで1枚でも原画をみておけば、残りは図録で見た方がはるかにちゃんと見れるような感じでしたからね。
 ですから、1時間もかからないで、ここは終わってしまいました。お昼ご飯も、上野のエキナカでゆったり食べられて、川崎には12時には着いてしまいましたね。ですから、かなり前の方に並んで待ってられて、こんなところで見ることが出来ました。
 橘さんは暗譜で指揮をしていましたね。ニューフィルの時は楽譜を置いていたような気がしますが。やはり、こういう音の良いホールで演奏できるアマチュアのオーケストラは羨ましいですね。13:30ちょうどに始まって、「フィガロ」とシューマンの4番(初稿)が終わったのが14:05でしたから、ダメモトで駅まで早足で歩いたら、14:10の電車に間に合ってしまいました。ですから、シミュレーションどおり、14:41にはサントリーホールの前にいましたよ。
 予想通り、当日券はたくさんあって、目指す安いRA席のチケットも取れました。こんなところです。さっきの席と同じ感じですね。
 下野さんの指揮の東京フィルが、戦中に作られた日本人の作曲家の作品を演奏するという企画、正直退屈するだろうと思っていたのに、もうすっかり入り込んでしまって、面白いのなんのって。2曲目の山田一雄の曲などは、完全にマーラーの5番の第1楽章のパクリですからね(と、パンフレントに、片山さんも書いてました)。それと、やはりプロのオーケストラの音は、さっきまで聴いていたアマオケとは別物でした。
 お客さんはけっこう少なめ。あちこちに空席が目立ったので、後半は噂のRC席に移ってみました。ここはさっきの席の倍の値段ですが、誰も来ないのだから構わないでしょう。ここの音は本当にすごいですね。途中でアカリさんの長いフルート・ソロがあったのですが、さっきのRA席の直接音とは全然違って、えも言えぬ間接音がまとわりついているんですよね。ただ、このゾーンは席によってはステージの端が見えないところが出てきますね。
 これは、伊福部昭のピアノ協奏曲だったのですが、もうノリノリの曲で、最後の楽章では「ゴジラ」のテーマまで聴こえてきます。これでもうおなかがいっぱいになってしまったので、そこでまた休憩が入ったのを機に、ホールを出ることにしました(この時点で帰る人が結構いましたね)。そして、今度は新宿まで行くのですが、その話はまた明日。
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by jurassic_oyaji | 2017-09-10 23:35 | 禁断 | Comments(0)
食事の時間がありません
 私が今使っている楽器のケースは、フルートとピッコロを一緒に収納できるダブルケースです。オーケストラではピッコロを吹く機会が結構あるので、いつでも一緒に持って歩けるので重宝しています。ただ、これは前に使っていたムラマツで作ったケースなので、今のパウエルにはちょっとサイズが合わないところがありました。あちこちにフェルトを詰めて、補正をしています。それで、この間仙台で調整を受けた時に、パウエルには同じようなダブルケースがないか聞いてみたら、あるけれど、アメリカに注文しなければいけないというので、一応予約だけして待つことにしました。それが、ついこの間入荷したという連絡があったので、今度の日曜日に新宿のお店まで行って、見せてもらうことにしました。送ってもらって、もしサイズが合わなかったりしたら面倒ですからね。
 それで、せっかく行くのだから、まずはこの間混んでいて入れなかった上野のアルチンボルド展に、まず行ってみようと思っています。そして、なにか面白そうなコンサートはないかと調べてみたら、サントリーホールで戦中あたりの日本人作曲家の作品を、下野さんが指揮をする、というコンサートが見つかりました。3時からというので、これに行くことにしたのですが、ぴあでチケットを買おうと思ったら座席指定が出来ない設定だったので、チケットは当日券を買いましょう。ほとんど売れていないようでしたから大丈夫でしょう。
 そうしたら、同じ日の1時半から、今度のニューフィルの定期の指揮者の橘さんが指揮をするアマオケのコンサートが、ミューザ川崎で行われる、という情報が見つかりました。これも魅力がありますね。でも、いくらなんでも完全に時間がかぶってますし、そもそも川崎と六本木では遠すぎます。でも、川崎の方は前半だけということにすれば、もしかしたらサントリーには間に合わないまでも、1曲目を聴き逃すぐらいで間に合いそうな気がしてきました。川崎のプログラムは、前半が「フィガロ」序曲と、シューマンの「交響曲第4番」の「第1稿」なんですよ。こちらの稿だと、改訂稿よりも短いので、20分ちょっとで終わってしまいますから、そこでホールを出れば、川崎駅には2時半には間違いなく着きます。
 ですから、それをスタートにして、ルートを3パターンに絞ってサントリーホールまでのシミュレーションを行ってみました。
  1. 川崎→(JR東海道線)→東京→(JR中央線)→四ツ谷→(東京メトロ南北線)→六本木一丁目→(徒歩)→3時18分着
  2. 川崎→(JR東京上野ライン)→上野→(銀座線)→溜池山王→(徒歩)→3時25分着
  3. 川崎→(JR南武線)→武蔵小杉→(東急目黒線+東京メトロ南北線)→六本木一丁目→(徒歩)→3時23分着

 1時間かからないで、着いてしまうんですね。もうちょっと早く乗れれば、うまくすれば開演に間に合ってしまいますよ。
 これを調べていて、「東京上野ライン」というのが出来ていたのを、初めて知りました。湘南新宿ラインみたいに、東北線や高崎線が、そのまま東海道線につながっているんですね。ですから、まず上野から川崎までは乗り換えなしでたった25分で行くことが出来るんですって。凄いですね。
 あと、東京メトロの「南北線」というのも、やっと全貌が分かりました。こちらも最近全線開通したんですね。そういえば、白金台あたりの人がホームドアがすごいと驚いていたのをネットで見たことがありましたっけ。
 川崎の方のシューマンは、まだ第1稿をちゃんと聴いたことがなかったので、NMLで探して見たら、なんとサヴァリッシュの録音なんてのがありました。
 あの時代の人が第1稿を録音していたなんてちょっと不思議に思いつつ、第1稿の楽譜を見ながら聴いていたら、それは普通の改訂稿でした。NMLでも、英語ではちゃんと「1851年改訂版」と書いてあるじゃないですか。
これは日本のNMLのスタッフの凡ミスですね。もっと言えば、上のリストで「第1稿」のことを「原典版」と言っていますが、この程度のいい加減な知識しかない人が、こういう仕事を任されていることが全く信じられません。別のセクションでしょうが、CDの帯解説もデタラメだらけですしね。
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by jurassic_oyaji | 2017-09-08 21:56 | 禁断 | Comments(0)
モンブランはおいしかったですね
 秋ですね。果物がおいしい季節になりました。梨とかブドウとか栗とか。え、栗?栗って果物だったの?
 私も、「栗ごはん」なんかを見ているとなんだか栗は野菜っぽいと思えたので調べてみたら、「木になるものは果物」なんですって。単純明快ですね。でも、そうなるとスイカは野菜なんですかね。新たな謎が生まれます。
 ということで、以前にもご紹介した「山江栗」の季節となりました。実は、こんなもろにその栗のことを扱ったFacebookをフォローしているものですから、「今年のやまえ栗の収穫が始まりました」などというタイムラインが次々と目につくようになっているのですね。なんでも24日には「やまえ栗まつり」なんてイベントも開催されるそうですよ。
 もちろん、これは熊本県にある「山江村」で収穫される栗をブランドにして売り出しているのでしょうが、この際だからと、色々調べてみたら、WIKIにその名前の由来が載っていました。そこには「1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い、山田村と万江村が合併して村制施行」とありましたよ。ということは、「山江」というのは昔からあった名前ではなく、「山田」の「山」と「万江(まえ)」の「江」を組み合わせた造語だったのですね。「万江」というのは、近くに「万江川(まえがわ)」という川が流れていたから付いた名前なのでしょう。「国分寺と立川の間にあるから国立」みたいな軽いノリだったとは。ですから、ここには「山江さん」がたくさん住んでいるわけでは決してないんですね。かなりがっかりです。
 ということで、もはやルーツでも何でもないことが分かってしまったのですが、いつかは実際に行ってみて、「山江村役場」の前で写真でも撮ってみたいものですね。ストリート・ビューで見てみても、役場の入り口までは行けませんでしたから。いずれこんな「村」は合併吸収されてその名前もなくなってしまうのでしょうね。
 この間のニューフィルのイベント、「アンサンブル大会」のCDは、先々週の練習の時にパート1、パート2とも10枚ずつ作って机の上に置いておいたのですが、私は後半の曲は降り番だったので、それまでに集まった11枚分のお金を回収して、そのあとは買う人がいてお金を置いて行ったらそのままケースの中に入れて倉庫にしまっておくように頼んでおきました。あとで聞いてみたら、私が帰ったあとでも何人か買った人がいたようで、残りはもう2、3枚になっていた、ということでした。その時は、どちらが何枚なのかは聞かなかったのですが、パート1の方が出演者が多かったので、それは完売して、パート2が3枚ぐらい残ったのだろう、と推測しておきました。そこで、パート1だけもう1枚作って、きのうの練習の時に置いておこうと思いました。
 そして、きのう、倉庫からそのケースを出してみたら、そこには想像通り6枚分の代金と、パート2のCDが3枚残っていました。ですから、そこに新しい1枚を加えてまた置いておいたら、1と2を、同じ人が両方買ってくれましたね。その人は、どちらのCDでも演奏していたのでした。衣装まで替えて。
 ということで、売れたCDは全部で何枚だったでしょうか。
 同じように、机の上に置いてあった定期演奏会のチラシとポスターですが、とうとうポスターが「完売」してしまいました。おそらく、もうみんなの分担分は行き渡っているはずですが、私が持っている分では3本ぐらいだったら余りそうです。次回からは、もう少し増やしてもらいましょうかね。
 そういえば、この間のオペラの時に、プログラムにニューフィルのチラシは挟み込まれてなかったですね。市民響のはあったのに。
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by jurassic_oyaji | 2017-09-06 22:54 | 禁断 | Comments(0)
第3幕ではクラリネットは出番がないんですね
 仙台オペラ協会の「フィガロ」を見てきました。なんでも、このカンパニーがこれを上演するのは、これが5回目になるのだそうです。まあ、昔から市民オペラの定番としてこの「フィガロ」が好まれていましたから、そういうことにもなるのでしょう。直近の公演は2004年、末廣さんの指揮でした。それも私は、プレ企画として小さなところで「サワリ」を演奏したものと、本番とを見に行ってましたね。末廣さんの指揮がかっこよすぎて、歌手がどうだったかなんて全然覚えていませんけど。
 今回は、半分義理で買わされたようなものでしたから、そんなに期待はしていませんでした。正直、私は「フィガロ」はあんまり好きではありませんでした。モーツァルトだったら「魔笛」か「ドン・ジョヴァンニ」か、と思っていましたからね。実際、今まで何度もCDで全曲を聴いてますし、生の公演も何度か行ったことがありますが、特に後半の2つの幕が退屈で、途中で飽きてしまうんですよね。第4幕などは、いまだに何がどうなっているのか分からないぐらいでしたから。
 ですから、県民会館に入って演奏予定時間を見たら、休憩を入れて4時間近くかかるとあったので、もううんざりしてしまいましたね。なんと言っても、ソリストが全員、例えば新国立劇場並みの水準の人ではありませんから、そんなのを4時間も聴いていられるか、という気がしますから。
 確かに、最初の頃はまず歌手の皆さんのあまりのレベルの違いにのけぞってしまいました。フィガロとスザンナ、そして伯爵はとても素晴らしいのですが、その他のキャストがいまいちなんですね。ケルビーノなどは殆どオンチですし。
 でも、それを我慢して聴いていると(たとえば、オケピットの木管を眺めているとか)、なんだか演出がとても心地よいことに気づいてきました。別に変なことをやっているわけではなく、ごく自然な演出なのですが、なんともしっくりくるんですよね。第1幕ではフィガロがケルビーノをからかって歌う「Non piu andrai」の時に、ケルビーノを座らせて髪の毛を切ったりするんですが、確かにフィガロは元は理髪師だったんですよね。こんな演出は初めて見たような気がします。今回の演出家は渡部ギュウさん、基本的に演劇畑の人ですから、ご本人もオペラの演出は得意ではないようなことをプログラムに書いていましたが、逆にオペラ専門の演出家では見逃すような、演劇人としての視野のようなものが、感じられるのです。
 それに気が付いてしまうと、苦手だった後半の2つの幕がとても面白く見られるようになってきました。なんか、第4幕の仕組みが初めてよく分かったような気がします。それとともに、ダ・ポンテが巧妙に仕組んでいた伏線にも気づくことが出来ました。いやあ、「フィガロ」って本当はこんなに面白いオペラだったんですね。
 その第4幕では、確か2004年の公演ではカットされていたマルチェリーナとドン・バジーリオのアリアがしっかり歌われていましたね。ですから、生でこのアリアを始めて聴くことが出来ました(CDでは大体演奏されます)。つまり、前回はアリアがなかったテノールのJ先生は、今回はちゃんと歌えた、ということでしょうね。
 後半に出てくるアントニオも、とてもいい声だし芝居もうまいので、「客演」とあるから東京あたりからわざわざ呼んだ人かな、と思ってプログラムを見たら、なんと、かつて同じ合唱団で歌っていた人だったではありませんか。そういえば、オペラに出たこともあると聞いたこともありますし、本当にいい声をしていましたね。
 結局、あんまり楽しいので4時間なんてあっという間に過ぎてしまいました。見事に「期待を裏切られた」オペラでした。
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by jurassic_oyaji | 2017-09-03 22:14 | 禁断 | Comments(0)
図形楽譜というのもありました
 ジャズトランぺッターのHさんが、連日メディアやネットの話題になってますね。そこで語られている意見のほとんどが、なんとも見当外れで愚かなものだなあ、と感じるのは、いつものことです。
 私があの動画を見て最初に思ったのは、「これって、吹部じゃん」というものでした。この前、何とも理不尽な高校の吹奏楽部を舞台にした映画を見たばかりだったので、よく似てるなあ、と感じたのです。そこで最も重要視されるのは「全体」という思想。そこでは、あのドラムの子のようなはみ出し者は排除される存在でしかありません。そういう意味で、もしHさんが吹部の指導者だったとしたら、これはまさに賞賛すべき行動です。なんたって、「全体」のまとまりが最優先される世界でしょうからね。
 でも、私が知る限り、Hさんは決して「吹奏楽部の指導者」ではなく、「ジャズマン」だったはずです。そして、これも私が知る限り、「ジャズ」という音楽は基本的に「即興演奏」が最も価値があるとされているものです。それぞれのプレーヤーが自らのセンスをかけてオリジナリティあふれるフレーズを発すると、その他の人はそれを受けてさらに面白いソロを繰り出す、そんな相互作用から言いようのないグルーヴが生まれる。そんなものなのではないでしょうか。だから、そもそも大人数でやるものではないのでしょうね。あまり人数が多いと、そのような自由さを少し封印しても、「全体」で合わせるための約束事を決めなければいけなくなりますからね。でも、そんなことになっていても、ベースはあくまでジャズなのですから、そのような約束事は「絶対」ではないはずなのではないでしょうか。誰か一人が突然素晴らしいフレーズを思いついたのでそれをもっと続けたい、と思った時でも、それを容認できるぐらいのユルさが、その約束後のの中には組み込まれていなければ、それは「ジャズ」とは言えないのではないでしょうか。つまり、Hさんがドラムの子のスティックを投げ捨てた時点で、彼は「ジャズマン」ではなくなっていたのです。それだけのことです。
 ジャズに限らず、クラシックの世界でも「即興性」を重視しようという動きはありました。それは、おそらく約束事に縛られることに飽きてしまったクラシックの作曲家の、ささやかな息抜きだったのかもしれません。気が付いたら、世の中の新しい(クラシック)音楽が、何かしら即興性を求められるようになっていましたね。もちろん、それは長続きすることはありませんでした。その頃、そういうムーヴメントの先陣を切っていた作曲家のIさんなども、最近はすっかり丸まってしまって、この間中あの朝日新聞の連載インタビューに登場していたりしましたからね。クラシックの世界では、せいぜい「管理された即興性」ぐらいしか、生き残る道はありませんでした。それは、当然の帰結です。なにしろ自然倍音の中から長三和音を発見したように、生理的な要因をうまく体系づけ、「規則」を作って拡大を図ってきたのがクラシック音楽だったのですから。
 ですから、そういう音楽で「アンサンブル大会」を楽しむには、何回も何回も練習をして、きっちり「約束事」をメンバー全員が共有できるような「訓練」が必要になってきます。唐突ですが、あの録音を聴き直しているうちに、そんな気持ちになってしまったものですから。来年はもっとシビアに練習しないと。
 聴き直した、というのは、リハーサルの時に録音していた音源でした。まずは普通に飽和しない程度に高いレベルで設定しておいて、私のアンサンブルなどを録音していたのですが、そのあと打楽器のダイナミック・レンジに合わせて思い切りレベルを下げたものですから、CDにするときには編集でレベルを上げなければいけませんでした。その元の高レベルのリハーサルと、低レベルを修正した本番とを聴き比べてみたんですよね。当然のことですが、最初から高レベルで録音した方が、格段にすぐれた音でした。ですから、またこのような機会があったら、きちんと音源ごとに最適のレベルに設定できるようになれば、いいですね。
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by jurassic_oyaji | 2017-09-01 22:11 | 禁断 | Comments(2)
CD面は手書きです
 「アンサンブル大会」では、私は録音を担当していました。いや、別に私ではなく、しっかりホールのスタッフがステージ上のマイクを使って録音してくれるというサービスは利用していたのですが、いつものようにLINE出力も提供してもらえたので、そこに私のレコーダーをつないで、こちらはハイレゾで録音をしていました。リハーサルが始まる前にそんなセッティングをしていると、私が持ち込んだヘッドフォンは、ホールに備え付けのものと同じでした。そんなところから、スタッフは私が只者ではないことを知って、いろいろ話をしてきましたよ。
 私の予定としては、ハイレゾで録っていると1時間を超えると新しいファイルが出来てしまい、あとで編集するのが面倒なので、1時間以内にちょっと立ち寄って曲の間で切れ目を入れるぐらいで、あとはほったらかしておこうと思っていました。ですから、まずLINEの出力を決めてもらって、それでリハーサルをテストの意味で録音を始めてみます。ところが、私たちの四重奏が終わった後に打楽器の出番になったら、あまりに音が大きいので、とてもその設定では対応できなくなってしまいました。スタッフはあわてて上の調性卓まで走って行って、なんと12dBもゲインを下げてしまいましたよ。それに合わせて、私のレコーダーも録音レベルを上げておきました。ちょっと低すぎるかな、とも思ったのですが、それで打楽器がピークを超えることはなかったので、これでずっと録ることにしました。スタッフも、私の横で同じ出力でCDレコーダーを操作しています。
 本番でも、私は結構レコーダーのチェックで、そのあたりを行き来していると、そのスタッフが、「CD-Rが足らなくなりそうです」なんて言ってます。一応2枚用意してあったようですが、確かに、タイムスケジュールを見ると、休憩前は間に合いますが、休憩後がそのままでは1枚のCDには収まりそうもありません。いや、出入りの時間などをカットすれば、ギリギリ間に合うはずなんですが、そういうことはスタッフとしては出来ないのだそうです。あくまで、休憩から休憩までをベタで録る、というだけで、それ以外の操作は「お客様にやっていただく」ことになっているのだそうです。仕方がないので、前半は少し余裕があったので、後半の最初の曲をすぐそのあとに入れてみようと、提案してみました。どうせ、最後の曲は収まらないのですから、一か八かでその「セプテット」を入れてみよう、ということです。その時点で録音の残り時間は「17分」でしたから、一応各チーム「15分以内」となっているので、ギリギリ間に合うはずでしたからね。最悪、ダメでも、私のレコーダーのバックアップもありますし。
 でも、「セプテット」は、とても17分では終わりませんでした。その時点で、もうCD-Rは使えないことになったので、私のデータが頼りです。さいわい、こちらはしっかり全部の演奏が録れていました。
 その日は、Sさんに撮っていただいた写真にNさんの写真も加えて、Facebook用のアルバムを仕上げ、次の日曜日はほぼ丸1日かかって、「かいほうげん」の残ったページを作っていました。
 月曜日には、出来上がった「かいほうげん」の印刷(今回は1時間半で製本まで終わりました)、そして、火曜日に、録音の編集に取りかかります。
 それを聴いてみたら、やはり、打楽器に合わせてしまったので録音レベルがあまりに低すぎました。最初のMCなんか、全然聞こえません。仕方がないので、編集ソフトでダイナミック・レンジを操作して、打楽器以外のレベルを大幅に上げて、CD用のマスターにすることにしました。そして、余計な部分を削ったりして、マスターが出来上がりました。その勢いで、そのままCDを焼いて、「かいほうげん」に使った写真を使いまわしてジャケットを印刷、ケースはこの前の合唱の時のが残っていたのでそれに入れて、それで前半、後半それぞれ10枚のCDが出来ました。こんなことは予定してなかったんですけどね。
 それを、練習場に持っていき、こんな風にお金と引き換えに勝手に持っていけるようにしておきました。ほぼ、完売したようですね。これを見ていた人が、「野菜の産地販売みたい」と言ってましたね。あんな感じ、というか、私としては定義山の線香売場をイメージしていたんですけどね。
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by jurassic_oyaji | 2017-08-30 22:11 | 禁断 | Comments(0)
カレーやお蕎麦もありました
 きのうはニューフィル恒例の「アンサンブル大会」、これまでは交流ホールというただのベタなホールでやっていたのですが、3回目にしてちゃんとステージと客席のあるホールでやることになっていました。いや、単に交流ホールの倍率が高くて取れなかったためなんですけどね。でも、収容人員300人という、普通にコンサートでも使っているホールですから、こうなるとしっかり「発表会」というノリになってきますね。
 街中ですが車で行きたかったので、近くの駐車場をストリートビューで調べてみたら、こんなところがありました。
 ところが、実際に行ってみると、
 100円上がってましたね。ストリートビューは去年の8月にキャプチャーしたものですけど、もはや正しい情報を伝えることは出来なくなっていたのでした。ですから、その手前にあった「最大900円」に駐車しましたけど。
 会場は戦災復興記念館、ロビーにはしっかりニューフィルのポスターが貼られていましたよ。
 ここに持ってきたのは私ですから、うれしくなりましたね。
 コンサート(そう、もはやコンサートでした)は、しっかりホールのスタッフも付いて、照明なども本番あかりになってました。録音も、私が持ち込んだいつものレコーダーに使えるようにライン端子が用意されていました。それと並行して、スタッフがCD-Rへの録音をやってくれているのですが、2枚しか用意していなかったので、そのままでは足らなくなってしまいそうだ、と、そばにいる私に相談してきました。そもそも3枚は必要な予定だったので、ギリギリ1枚目まではこの曲まで、と指示したのですが、それが予定よりちょっと長かったので、最後は録音できませんでした。でも、私のレコーダーには全部入っていますから、何の問題もありません。
 そのほかにも、打楽器の音量が想像以上だったので、スタッフと一緒にレベルを下げたり、結構大変でしたね。
 私は今年もモーツァルトのフルート四重奏曲を演奏しましたが、去年のようにボロボロになってしまうことがなかったのは、進歩でしょうか。やっぱり、ちゃんとしたホールはいいですね。
 それが終わると、いよいよビアガーデンです。少し早目に行ってみると、こんな掲示がありましたよ。
 やはり、きのうは久しぶりの「夏の日」でしたから、みんな殺到したのでしょう。我々はちゃんと幹事さんが予約していたので、すぐに座れましたよ。
 これが、料理や飲み物などを持ってくるところ。普通のヴァイキングですね。チケットを持っていくとグラスとお皿とお箸が渡されます。それをもってここに来て好きなだけ持っていく、というシステムですね。正直期待にははるかに及ばないクオリティでした。なんと言っても、かつてのビアホールの定番の「串カツ」がなかったのは、致命的ですね。スイーツも品ぞろえはとても貧弱、ただ、ソフトクリーム(もちろんセルフ)があったので、少しは救われましたかね。
 屋上の会場では、建物の壁にプロジェクターを映写して、楽天戦を見せていました。9回裏でオコエのホームランが出た時には、みんなで拍手してましたね。結局負けちゃいましたが。
 コンサートも含めて、この打ち上げの模様が、こちらで見れますよ。
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by jurassic_oyaji | 2017-08-27 21:12 | 禁断 | Comments(0)
アイアランドの「牧草地組曲」が入ってます
 「あいみょん」という名前のアーティストが歌う「君はロックを聴かない」という曲が、このところヘビー・ローテーションでON AIRされています。最初聴いたときには、ずいぶん高い声の出る男だな、と思いましたね。小田和正の音域あたりを軽々と歌っていますから、なかなかのシンガーが出てきたのだな、と。なにしろ、歌詞を聴く限り1人称は「僕」、2人称は「君」で、もちろん曲のタイトルも「君」ですから、普通は男が歌っていると思うはずです。いや、最近は女性が2人称を「君」というのは、もはや日常化していますから、それはあり得ますが、なかなか「僕」と歌う女性はいませんからね。ウィスキーのCMで吉高由里子がそんなことをやっていますが、あれは完全に非日常のウケ狙いですから、問題外ですし。
 でも、ネットで調べたら、この人は女性でした。それだったら、何のサプライズもない声ですね。「僕」と「君」にしても、単に女性が男の立場になりかわって歌っていただけのことでした。「♪わたしばかよね~」みたいな、逆のなりかわりはいくらでもありますからね。もうすっかり興味がなくなってしまいました。
 そのアーティスト写真がこれですが、小道具は割れたEPをセロテープで貼りあわせたものなのでしょうね。まあ、それこそ歌詞の「世界観」とやらを表現しているのでしょうが、実際にこういうレコード盤を日常的に手にしていた私にとっては、これはなんともウソくさい表現にしか見えません。そもそも、EPってこんなに簡単に割ることなんか出来ませんからね。そして、その割れたところがこんな白い線になるなんて、ありえません。ですから、こういうのを見てしまうとさっきの「なりかわり」の歌詞も、とてもつまらないものに思えてしまいます。
 そんな巷の出来事とは無関係に、ニューフィルのスケジュールは進んでいきます。
 まずは、明日必要な「アンサンブル大会」のプログラムが、無事に出来上がりました。最終チェックを行った時に、そもそものタイトルを間違えていたことに気が付いたときには、焦りましたね。まあ、去年のプログラムに上書きして作ったので、そこを直すのをすっかり忘れていたんですね。それと、タイトルページのコラージュをよくよく見てみたら、何人かの顔が隠れていることも分かって、その修正もしなければいけませんでした。
 それですっかり完成、もう間違いはないしこれでやることはなくなったはず、と思って、フォルダーの中を点検してみたら、去年作ったプログラムのファイルがなくなっているではありませんか。やっちまいましたね。いつもはきちんと新しく名前を付けてから上書きをしていたのに、それをすっかり忘れてしまったので、元のファイルが消えてしまったのですよ。最近はこういうミスはまずなくなったというのに。ただ、WORDファイルはなくなっても、それをPDFにしたものはネットにアップしてあったので、プログラムそのものはなくなってはいませんから、まずは一安心です。
 印刷は、去年使ったピンクの紙が少し残っていたのですが、ちょっと足らなかったので、ここは心機一転、レモン色の用紙を買ってきて、それを使います。ちょうど半分使ったので、これは来年も使えるでしょう。まあ、来年もあれば、の話ですが。
 そして、もう一つの宿題が、「2ページ分残してかいほうげんを完成させる」というものです。これも予定通りに出来上がっています。いや、もしかしたら予定以上のものが出来たのかもしれません。まあ、単なる自惚れですけどね。というのも、一応大体のページ割りだけを決めてあるだけで、どんなふうに入れていくのかはもう出たとこ勝負なんですよね。それで、最初のページは来年春の定期演奏会の曲目が決まったことをまだきっちり載せていなかったので(前回の発行の時には既に分かっていたのですが、まだ解禁になっていませんでした)、それを載せるつもりでした。それで、当初はその3曲の作曲者の写真でも入れて紙面を埋めようと考えていました。でも、それはもう今まで何度となく使っていた手なので、なんとなく避けたいな、という気はしてましたね。そこで思いついたのが・・・まあ、火曜日(これも、予定通り出来上がれば、ですが)になったらわかりますから。
 さらにもう一つ。家にはまだ聴いていないCDが山積みになっているのですが、それをチェックしてみたらこんなCDが出て来たではありませんか。こんなの買った覚えがありませんよ。いったいどこから紛れ込んだのでしょう。このタイミングでこんなCDが見つかるなんて(これも、まだ解禁になっていないので、これ以上は・・・)。
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by jurassic_oyaji | 2017-08-25 21:58 | 禁断 | Comments(0)
ストラディヴァリとグァルネリ/ヴァイオリン千年の夢
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中野雄著
文藝春秋刊(文春新書1132)
ISBN978-4-16-661132-4



こちらでは、こんな本やこんな本などを紹介させていただいていた中野雄(たけし)さんの、新しい著作です。中野さんは、音響機器メーカーのトップという財界人としての顔の他に、アマチュアのヴァイオリニストとして、大学オーケストラのコンサートマスターを務められていた、という顔もお持ちの方です。さらに、個人的にお知り合いの演奏家も、世界的なオーケストラのコンサートマスターなど信じられないような顔触れがそろっていますから、この方の書いたものにはそれだけでしっかりした重みがあると感じられてしまいます。
この本の帯の表には、「なぜ、これほどまでに高価なのか!」というコピーが躍っていました。実は帯の裏のコピーは「なぜ、これほどまでに美しい音色なのか!」なので、この2つのコピーが対をなしていることが分かるのですが、店頭で表だけを見た時には、その「高価なのか!」というところだけが目に入って、それなら読んでみようと思ってしまいました。つまり、だいぶ前にこういう本を読んで以来、ヴァイオリンの価格に関してはそれが「単なる骨董的な価値」でしかないという認識を持つようになりましたから、それに対しての中野さんの見解が分かるのではないかと思ったからです。
その件に関して中野さんは、「最近の高騰ぶりは異常だ」というコメントの後に、過去に行われたブラインド・テストの結果を披露してくれています。その結果は、誰にも高額な楽器とそうではない楽器との違いは分からなかった、というものでした。やはりそうなのか、と思っていたら、中野さんはそのあとにとんでもない隠し玉を持ち出してきました。ヴァイオリンという楽器は、いきなり弾いたこともないものを弾かされても、その楽器本来の音を出すことはできないのだそうです。それは、名演奏家でも、いや、名演奏家だからこそ、「本物」の楽器との相性があり、それは長い時間をかけないと解決することはできないものだ、というのですね。
ということで、ブラインド・テストの結果が全否定されたところから、中野さんのヴァイオリン談義が始まる、ということになります。それが、裏帯のコピー「なぜ、これほどまでに美しい音色なのか!」だったのですね。こちらの方が本論、表帯の方は、単に購買意欲を煽るためだけのものでした。
それからあとは、アントニオ・ストラディヴァリとグァルネリ・デル・ジェスという2人の天才に関しての、詳細な情報の紹介となります。しかも、それは、場合によっては実際にその楽器をご自身で弾いたことがあるものだったりするので、とても説得力に富む言及です。最も興味深かったのは、本物の楽器は演奏家の腕がそのまま音に反映される、ということが分かったという彼の体験談です。ウィーンのホテルの一室で、アントニオ・ストラディヴァリの1710年代の楽器の買い手を探している人に会った時に、元ウィーン・フィルのヴィルヘルム・ヒューブナーも同席していて、中野さんとヒューブナーがそれぞれその楽器を試奏すると、部屋の外からは中野さんの音は全く聴こえなかったのに、ヒューブナーの音ははっきり聴こえた、というのですね。
結局、現在に至るまで、その2人を超える楽器製作者は出ていない、というのが、中野さんの結論です。そんな貴重なものですから、価格が異常に高くても納得しなければ、と言われているような気持ちを抱かせるのが、彼の本心だったのかもしれませんね。
それにしても、バブル期に一気に高騰したものが、その後も全く下落しなかったというのは、経済学の常識を超えたことなのではないでしょうか。これらのヴァイオリンには、「骨董品」を超えた価値がもしかちたら、あるのかもしれませんね。しかしそれは、一般人とはまるでかけ離れた世界の「価値」であることだけは明白です。

Book Artwork © Bungeishunju Ltd.

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by jurassic_oyaji | 2017-08-24 21:17 | 禁断 | Comments(0)