おやぢの部屋2
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NINE
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 きのうは愚妻の合唱の練習が、久しぶりに富沢の市民センターで行われることになっていました。もちろん私が送り迎えをするのですが、そんな遠くに行くときには、家まで往復するだけで時間がかかってしまうので、すぐそばのモールで時間をつぶしたりします。練習が6時から9時までなのでその気になったら映画を見ることも出来るのですが、なかなかそんなに都合のよい時間にやっていることはありません。
 ところが、きのうはなんと新作の「NINEナイン」が、6時20分開始、8時25分終了という、これ以上はないという理想的な上映時間だったのですよ。これだったら、愚妻を富沢に置いてから楽々映画を見て、終わってすぐ迎えに行けますよ。
 でも、なんせきのうはお彼岸の真っ最中ですから、私の職場は大混雑、おそらく街中もかなり混んでいるでしょうから、普段は30分もあれば行けるところを、1時間の余裕を見て出発することにしました。ところが、きのうの渋滞は、予想をはるかに超えるものすごいものでした。どこまで行っても渋滞がなくならないのですよ。これだと、富沢まで行ってからモールに引き返したのでは映画の開始時間に間に合いません。仕方なく、モールの前で降りてもらって、あとは地下鉄で行かせ、私はモールの駐車場へ。シネコンに着いたのは開映10分前でした。
 そんなギリギリの状況で見ることになった「NINEナイン」ですが、ただ「ブロードウェイミュージカルの映画化」というぐらいの予備知識しか持っていないで見たものですから、正直ちょっと入り込んでいけないものがありました。なにしろ監督が「シカゴ」のロブ・マーシャル、あの映画もはっきり言って私には退屈な作品でしたからね。なにしろ、ミュージカルに必要な音楽が、全く面白くないというところが、「シカゴ」とおなじ、いたずらに煽り立てるだけで、心に迫ってくるものがないのですね。素直にいいな、と思えたのはニコール・キッドマンが歌っているナンバーだけだったような気がします。
 ストーリーも、なんだかフェリーニの「81/2」が下敷きになっているような感じで、いかにもミュージカルには不向きな内容、まあ、映画として見る分には面白いのでしょうがね。あとで確認してみたら、やはりこれは確かにフェリーニでした。主人公の映画監督の名前まで同じですし、タイトルも「81/2」をもう少し進めて「9」なんでしょうね。最初は、出てくる女性が「9人」かと思って、一生懸命数えていたのですが、そんなにはいませんでしたし。
 ですから、ミュージカルだと思わないで見れば、これはなかなか刺激的な映画でした。正直、音楽やダンスはジャマですね。まあ、それが「ファッショナブル」なのだ、といわれればそれまでのことなのでしょうが、主人公とさまざまな女性とのからみが、音楽があるためにかえって曖昧になっている点が多すぎるような気がします。
 一番印象的だったのが、ソフィア・ローレン。もうかなりの年のはずですが、その美しさと貫禄は、他の「若い」女優をはるかに圧倒しています。歌はヘタですが。一緒に出ていたジュディ・リンチと同じ年齢だなんて、とても信じられません。
by jurassic_oyaji | 2010-03-21 23:27 | 映画 | Comments(0)