おやぢの部屋2
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リゲティの「ルクス・エテルナ」
 このところ、公私共にやることが山積みの状態が続いています。振替用紙の集計が終わったかと思ったら(前回の「禁断」をブログに転載したら、なんともヒステリックな抗議のコメントが来たので、即削除です)、今日は急ぎで往復はがきの印刷を頼まれました。今までは文面をワードで作ってそのまま印刷できたのに、今日は何回やってもうまくいきません。いくらプリンターの設定を変えても、用紙に対して90度曲がってしか印刷できないのですね。結局、用紙の向きを縦横変えたらやっとうまくいきましたが、以前はそんなことをしなくても出来たはずなのにという思いが付きまといます。
 そんなことをやっていたので、今日中には「かいほうげん」を出来るとことまで仕上げるのだ、という予定を果たすことができませんでした。頑張った甲斐があって、私自身のエッセイ(ベートーヴェンの交響曲第1番の、ベーレンライター版とブライトコプフ新版との違い)は無事仕上がったのですが、もう一ネタ、「角田第9」のページまでは手が回らなかったのですね。仕方がないので、これは家に持ち帰って、明日の午前中までには仕上げるつもりです。そうしておかないと、明日の総会での議事録の起こしと、そのあとに行くであろう新年会(久しぶりに出席の予定)の写真の選定に充分な時間を割くことが出来なくなってしまいますからね。
 その間にも、「おやぢ」の原稿作りはいつも通りやらなければいけません。年末には随分頑張っていくらかの蓄えもできたものの、正月休みの間にすっかり使い果たしてしまいましたから、またいつもながらの自転車操業が始まってしまいました。そういう時には、きちんと全部聴かなくても書けるようなアイテムに限ります。去年からずっと温めていて、資料も揃えたリゲティの新しいコンピだったら、そんなに時間をかけなくても出来るはずです。
 そのコンピには、当然「ルクス・エテルナ」が入っています。そうしたら、資料の中に同じ演奏なのに時間が全然違うものを見つけてしまいました。そうなってくると、その原因を知りたくなるのは当然のことです。耳で聴いただけでは、正確な調査は困難ですが、なぜか手元に、この曲の楽譜がありました。ただ、楽譜を見ながら聴いていても、途中で落ちてしまいます。延々と続くクラスターですから、目印がさっぱり分からないのですね。たまに男声だけになったりするので、そのあたりだけを頼りに、何回か聴いていると、やっと最後まで付き合えましたが。
 結局、さっきの演奏時間の違いの問題は、片方は曲の途中で終わってしまっていることが分かり、解決しました。確かに、一瞬そこで終わったような感じになるところがあるのですね。
 楽譜を見ているうちに、これは音符を追うのではなく、ひたすら一定のテンポで小節を数えていればいいことが分かりました。つまり、この曲は最初に設定したテンポが全く変わることなく最後まで続きます。逆に、そのテンポから、リゲティが指定した演奏時間も分かるはずですね。そこで、最初に指定されている四分音符=56と、4/4拍子の小節が126あることから、
126×4×60÷56=540

という計算が成り立つことになります。これは、きっかり9分ということですよね。リゲティは、この曲を、1秒の誤差もなく9分で演奏できるように作っていたのですね。彼のことですから、これは間違いなく意識してやったことなのでしょう。それだけではありません。実は、最後の7小節では、合唱はもう歌い終わって声を出していないのです。
リゲティの「ルクス・エテルナ」_c0039487_2216253.jpg

7小節ということは、
7×4×60÷56=30

またもや、キリのいい数字ですね。きっかり30秒の間、指揮者は歌っていない合唱団を前にしてタクトを振っていなければいけないのです。
 実は、私は1度だけこの曲を生で聴いたことがあります。東京オペラシティでのエストニア国立フィルハーモニー室内合唱団、指揮はポール・ヒリアーでした。しかし、ヒリアーがこの時どんな指揮をしていたか、全く記憶にありません。実は仙台でも、数年前さる合唱団が演奏していましたね。それは聴いてませんが、知り合いのIさんに聞けば、どんな指揮をしたのか教えてもらえるかもしれませんね。
by jurassic_oyaji | 2013-01-11 22:18 | 禁断 | Comments(0)