おやぢの部屋2
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定期演奏会が終わりました。
 ニューフィルの定期演奏会が終わりました。とても楽しく終われた演奏会でした。なんたって、入場者数が久しぶりに1000人を超えたのですから。最初のステージから出番だったので出て行ったら3階席まで満席、1階の前の方がすこし空いているだけという状態ですから、一瞬目を疑ってしまいましたよ。
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 これは休憩時間に撮ったものですが、ロビーに出ている人がいるので演奏中はこの空席部分がほぼ埋まっていたと思ってください。さらに、次の曲は降り番だったので2階席に写真を撮りに行ったのですが、その時に客席から撮ったのがこれです。
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 後で公表された数字は1126人、これは、本当に久しぶりの「1000人超え」ということになります。調べてみたら5年前の橘さんの時の1210人以来でした。HPに数字が公開されるようになってからでは、1位が瀬尾さんの時の1238人、2位がさっきの橘さんと下野さんの2回目が同数で1210人となります。しかし、集計以前の1992年のTCCでは確か1400人台だったはず(トイレに行って帰ってきたら自分の席がなくなっていたという人が実際にいたという状態)ですから、今回は「歴代5位」か、もしかしたらそれ以下ということになりますね。
 とは言っても、今回の入りが殆ど予想を超えていたことは事実です。まあ、最近はちょっと伸び悩んでいたこともありましたから、今回がちょっと「信じられない」と思うのももっともですが、やはりニューフィルのポテンシャルはこのぐらいのものなのだ、と思っていてもいいのではないでしょうかね。ちょっとした要因が揃いさえすれば、間違いなく1000人以上のお客さんを集められるのが、ニューフィルの実力なのだ、ということを肝に銘じて、準備を進めたいものです。というのは、とても恥ずかしい話ですが、お客さんにお渡しするべきプログラムが足らなくなってしまったのですよ。これは絶対に言い訳のできないこちらのミス、これ以上このような事故が起きないように、私も含めて準備にあたりたいと思っています。演奏会でプログラムをもらえなかったお客さんに対しては、お詫びの言葉もありません。せめてもの償いとして、あしたあたりには公式サイトからPDFがダウンロードできるように準備を進めているところですから、お許しください。
 そうなんですよ。たとえ、プログラムが何百枚と余ったとしても、せっかく楽しみにして演奏会に行ったのにプログラムをもらえずにニューフィルに対して失望されることよりはずっとましだとは思いませんか?
 もう一つ、ニューフィルの場合、曲目解説も団員が書いていますが、これを読んでいただくことも、演奏を聴いて頂くことと同じぐらい大切なことではないかと私は思っています。少なくとも、今回解説を書くことを頼まれた私は、そのような気持ちで原稿を書かせていただきました。プログラムはデザインと文字情報とを合わせた一つの作品(デザイナーも団員です)、それと実際の演奏とが一緒になって初めてニューフィルの演奏会が完結する、そんな気持ちで、プログラム制作に携わっていた人間もいるという認識を、ぜひ持って頂きたいものです。
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 そんなたくさんのお客さんの前で演奏するのは、本当に充実した体験でした。私の場合、おととしの秋のブルックナーの時には、吹き方にちょっとした迷いがあって、なかなかベストのコンディションを見つけられないままに本番を迎えてしまいました。それ以来、その「ベスト」を求めて試行錯誤を繰り返し、やっと前回のシベリウスで私にとってのあるべき姿を垣間見られるようになり、今回はかなりはっきりした意志でそこまでのコントロールを出来るようになったのではないか、と思っています。その成果を、こんなにたくさんのお客さんの前で披露出来たのが、とてもうれしいことでした。いや、これは、あくまで私自身の感触ですから、お客さんにはどう伝わったかは分かりません。これこそは、自分自身が客席で自分の音を聴かなければ決して分かることではないのでしょうね。でも、演奏後の打ち上げで、団員のNくんが、「『キエフ』で、ベルリン・フィルのパユみたいな音が聴こえてきました」と言ってくれたことは、なににも代えがたい喜びです。こうなったら、自分の中だけでもゴールウェイを目指してやろうじゃないですか(笑)
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 と、これを書いている時に、Hさんから「今、届ました」というメールが来ました。郵便受けに入っていたDVDを見て一通り昨日の体験を反芻したところ。そう、これこそが本当の意味での演奏会の「完結」です。
by jurassic_oyaji | 2014-04-27 22:29 | 禁断 | Comments(0)