職場のコンサートのジャズ・シンガーの方がFacebookページをお持ちになっているのは知っていて、パンフレットを作る時には写真などを使わせていただいていました。そこで、間近になったので何か書き込みがあるかな、と見に行ったら、そこにはちゃんとこのコンサートの予定が載っていたではありませんか。さらに、そこにご近所に住んでいる私の「お友達」がコメントを書き込んでました。シンガーさんと「お友達」だったのですね。世間は狭いものです。ですから、私も「スタッフです」と書きこんで置きました。
そうしたら、折り返しシンガーさんからお友達リクエストが寄せられましたよ。なんか気さくそうな方、もちろんすぐに承認しましたよ。ついでに、当日の打ち合わせなども送信したりして。
そして、きのうは車いっぱいに楽器やPAの機材を積み込んで、岩手県を朝早く発ってきました。こちらも受け入れ態勢は万全、テントの下にブルーシートを敷いたり、電源を用意したしておきます。
メンバーはシンガーさんとギターさんがご夫婦、それにベースさんが加わります。セッティングが終わるとさっそくリハーサルとPAのチェック、爽やかなジャズが境内に響き渡ります。
ヴォーカル・マイクにご注目。SHUREのSuper55ですよ。写真では良く見かけますが、実物を見たのは初めてです。シンガーさんの声が、とても暖かく聴こえます。
そのうち、お客さんもぼちぼちやって来たので、楽器はそのままにして控室に行かれました。お客さんは、珍しげに眺めていましたね。
一通りの総会と、本来の催しである鐘楼の落慶法要が終わって、いよいよコンサートが始まります。そうしたら、「テネシー・ワルツ」などはさっきのリハーサルとは全然別のアレンジで始まりましたよ。こういうところがさすがジャズマンですね。その場の雰囲気で、即座に演奏が変わってしまうのですから、すごいです。メインのヴォーカルは、マイクのせいだけではなくとても暖かい声、ジャズ・シンガーにありがちな押し付けがましいビブラートなどもなく、素直に心に届いてくる歌声でした。もちろん、バックの楽器との絡みも最高、ご主人も交えてのMCも素敵で、あっという間にステージが終わってしまいました。きっと、聴きに来たご高齢のお客さんたちにも、しっかりとジャズの心が伝わったことでしょう。
最後にベースさんが鐘楼に登って行ったと思ったら、曲のエンディングで鐘を叩いて、この催しに対するリスペクトも見事に伝えてくれました。
今日は、楽しみにしていた7月のコンサートの初顔合わせでした。ニューフィルの団員が中心になって、モーツァルトの交響曲を2曲演奏するというものです。その話を聞いた時には、私は真っ先に手を挙げてメンバーに加えてもらいました。こういう機会をずっと待っていたんですよね。ニューフィルのような、ちょっと大きくなりすぎた組織ではない、もっと風通しのいい環境での室内オーケストラ、こういうところで吹ける機会を下さったN村さんには大感謝です。
初めてなので、ちょっと硬くなっていたところもありましたが、みんな名人ぞろいですから、間違いなく素晴らしい演奏会になりそうな予感です。