おやぢの部屋2
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SEASON
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Lalá Vocal Ensemble
HÄNSSLER/HC 17081


こちらで、そのファーストアルバムを聴いていた4人組のコーラス、「ララ」の、このレーベルからの2枚目のアルバムです。そもそも、前のアルバムはこのレーベルがらみでコンテストの「ご褒美」としてリリースされたものだったのですが、彼らはその前からCDは出していました。ですから、このアルバムは通算で6枚目のものとなっているようですね。
その間、ソプラノのイリア、アルトのユリア、テナーのペーター、ベースのマティアス、というメンバーはずっと変わっていなかったようです。というか、一時期テナーが別の人になっていたことがあったようですが、また元の人が復帰したのでしょうか。それと、ソプラノのイリアのラスト・ネームが前のアルバムとは変わっているので、ご結婚でもされたのでしょうかね(そんなことはどうでもいりあ)。
その4人の織り成すハーモニーは、まさに極上でした。今回も前半にはクラシックの「合唱作品」が並んでいますが、彼らはそれをとてものびやかに歌っています。もちろん、ソプラノのイリアの、さりげない歌い方の中に確かな情感を秘めるといういつものスタイルが徹底されていますから、それぞれの曲の持つメッセージはすんなりと伝わってきます。
特に彼女のピアニシモでの緊張感には、思わずハッとさせられるような美しさが感じられて、絶句すらしかねません。
エリック・ウィテカーの「This Marriage」などという多くの合唱団が取り上げている最近の「ヒット曲」なども歌っていますが、この曲の持つ細やかな情感は、4人という最小限の編成だからこそ、そのピュアな魅力が最大限に楽しめます。
その後に、なんとボビー・マクファーレンが作ったシリアスな曲「詩篇23」が取り上げられていました。もちろん歌詞は英語ですが、時折語りかけるような部分に驚かされます。
かと思うと、モーリス・デュリュフレの最後の作品「Notre Père」を、「Vater unser」とドイツ語のタイトルに直し、もちろんドイツ語で歌っていたりもします。不思議なもので、歌詞が変わるだけで音楽そのものまでドイツ的な雰囲気が漂ってきます。この曲の新たな側面ですね。
ソプラノが主導権を取って、他のメンバーはしっかりバッキングに務める、というのが、基本的なやり方なのでしょうから、例えば、イェイロの「Northan Lights」などでアルトのユリアがソロを取ったりすると、ちょっと物足りないと感じてしまうこともあります。
そして、後半には例によってビリー・ジョエルやジェームス・テイラーのような「ポップス」を編曲したものも演奏されています。こちらも、あくまで端正に歌い上げられているのは、いつもと変わらない姿勢の表れでしょう。
ただ、今回の最後の2つのトラックだけは、ちょっと趣向が変わっていました。メンバーに新たにビートボックス(ヴォイスパーカッション)のメンバーのゲオルク・ハーゼルブロックを加えて、いまどきの「ア・カペラ」を披露してくれています。しかも、両方ともメンバーが書いた曲というのも新機軸です。いや、正確には前アルバムでも「ララ」名義の曲はありましたが、きちんと個人名がクレジットされているのは、今回が初めてです。
ベースのマティアスが書いた「Peace in You」は、6/8のビートに乗ったバラード・ナンバー。あくまでキャッチーで癒される曲です。テナーのペーターは、ここでは彼のストリート風の外見をそのままに「Ella Stella」という、ロウ・ファイで始まる、まるで「スキャットマン・ジョン」のような曲を提供しています。
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この2曲と、ウィテカーの「This Marriage」の映像(Youtube)へのリンクが、QRコードでジャケットの裏に印刷されているというのも、新機軸でしょう。それぞれに手の込んだ映像を伴ってこれらの曲を味わうと、音だけ聴いた時とは微妙に異なるメッセージが伝わってきます。今の時代は、こういう伝え方が主流なのでしょうね。
これで見ると、ヴォイパの人がまっとうな外見のイケメンなので、ちょっと意外な感じがしてしまいます。

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by jurassic_oyaji | 2018-02-24 20:32 | 合唱 | Comments(0)