おやぢの部屋2
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難手術でした
 私の縁者が心臓の手術を受けることになってしまいました。最近、階段を昇るのも苦しいとか言っていて、個人病院で診察してもらったら「狭心症」の可能性があるというので、さらに精密検査を受けるために総合病院に行くように勧められました。そこでは、なんと一泊してカテーテル検査をするというのです。そういう名前の医療器具については多少の知識はありましたが、それがこんなに身近に関係してくるとは、ちょっと驚きでしたね。どうやら、心臓に養分を送る冠動脈の状態を調べるために、カテーテルで造影剤を送って、そこを観察するということらしいですね。
 その結果、冠動脈が複数個所かなり狭くなっていて、このままでは心筋梗塞を起こす可能性があるというので、即刻手術を行うことになりました。検査の翌日、朝8時半からですが、簡単な手術なので午前中には終わるということで、その後も2、3日入院すれば退院できて普通の生活が出来るようになるのだそうです。
 その手術の様子は、見学が出来るようになっていました。外で待っているとカテーテルを入れ終わったところで中に呼ばれ、手術室をガラスで仕切られた場所で、モニターが見られるようになっていました。そこからカテーテルの中にワイヤーを通して、狭くなっているところを広げ、さらにそこにバルーンを入れて水圧でさらに広げ、そこにステントという金網状のものを入れて固定するのだそうです(「留置」というのだそうです)。
 最初のうちはそれはとても順調に行っているようでした。しかし、いざステントを入れるという時になって、なんだかまわりの空気が変わりました。そばにいた医師が説明してくれるには、どうやらバルーンを入れた際に血管が裂けて、その裂け目にステントを入れるためのワイヤーが入ってしまって、血管を傷つけたというのですね。これ以上続けるとあぶないので、その時点で手術は中止、そのまま患者はICUに送られて様子を見ることになってしまいました。
 ICUに行く途中で執刀医に「こんなことは良くあるのですか?」と聞くと、「1000人に一人は起こります」ですって。かなり落ち込みましたね。
 さいわい、その後の経過は良好で、一般病棟に移り、特に血管に異常もないようなので、すぐに別の個所のカテーテル手術を行うことになりました。もちろん、それも見学します。
 今度は、とても順調に最後まで出来たようでした。ステントも無事に「留置」できましたね。
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 これが、手術前の血管。矢印の部分が狭くなっていますね。
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 そこにステントを入れた(青いマーカーの横)ので、こんなに血管が広がりました。
 執刀医は「100パーセント成功です」と言ってくれましたね。
 それから1時間ほどは安静にしていて、それから立って歩けるようになれば、大丈夫だということで、病室で横になっていると、突然患者は顔色が悪くなり「気持ち悪い」と言い出しました。看護師さんに言ったら、即座に心電図をとって、医師に連絡を取っています。すぐに医師が飛んできて、「念のため、もう一度カテーテルを入れて検査をしましょう」ということになって、また手術室へ直行です。
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 結局、さっき入れたステントのために、そこから枝分かれしている血管が詰まってしまって、血液が流れなくなっていたのですね(矢印)。確かに、造影剤が全く見えなくなっています。
 そこからは、もうなんだか医療ドラマを見ているようでした。執刀医はこの枝にワイヤーを送って、なんとかそこにステントを入れようとしているのですが、それも、最初の手術と同じように血管の裂け目に入ってしまった可能性が強いのですね。彼は外に出てきて、まわりで見守っているたくさんの同業者の意見を聴いたりしています。その結果、裂け目をよけてもう一度ワイヤーを真ん中に通すことをトライすることになりました。その時には、この私が何とか成功させてほしいと「祈って」ましたね。こんなに真剣に祈ったことなど、初めてです。
 祈りが通じたわけでもないのでしょうが、ステントは無事に留置出来たようでした。
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 この青いマーカーの脇が、ステントが入った部分です。はっきり血流が見えますね。結局、すべての手術が終わったのは午後1時、始まってから4時間半後でした。
 まだまだ課題は残りますが、ひとまずは退院できるようになりました。それにしても、こんなものすごいことが目の前で行われているのを見ることが出来るなんて、今でも信じられないほどです。確実に、私の人生観も変わってしまったことでしょう。
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by jurassic_oyaji | 2018-06-03 21:47 | 禁断 | Comments(0)