おやぢの部屋2
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ゲルギエフは2週間後でした
 こちらで書いた、バレンボイムの新しいブラームスの交響曲全集の不良品についての続報です。私が知りえた情報では、CDではなく、そのリリースに先行して配信が始まったNMLを聴いた人が、9月10日に「編集ミスがある」とTwitterで発信したのが、この「事件」の始まりのようです。
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 これは、実際はどういうものかというと、
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 ここの196小節のアウフタクトの部分(青い矢印)が、次の小節の同じ拍の部分と同じ音になっているそうなのですね。ただ、それもやはり他のTweetから得られた情報だけで、実際の音は聴くことは出来ていません。
 これを見たNMLは、あわててこの部分が修正された音源に差し替え、URLも上のTwitterのリンク先は無効として、別のURLを用意します。これが9月12日のことでした。ものすごい早業ですね。そんなに簡単にこの部分を差し替えるなどということが可能なのでしょうか。
 そして、このあたりから、CDの通販サイトからこのアイテムが「販売停止」となりました。HMVではその理由は明らかにされていませんでしたが、タワーレコードでは「不良品だったため」というようなコメントがありましたね。
 ただ、なぜか国内盤については何の措置も取られず、そのまま販売が続けられていたようです。ですから、私はよっぽどその国内盤を購入して、この部分がどうなっているのか確認しようと思ったぐらいです。ただ、ご存知のように国内盤は6480円もしますから、それだけのために買うのはいくらなんでもはばかられます。ただ、Amazonでも、同じような販売停止の措置が取られたようですが、中古物件に関してはその限りではなかったようで、同じものが新品で2745円、送料が350円で買えるようになっていました。スイスの業者のようですが、これだったら正規の新品よりも安いですし、このタイミング(9月16日)だったら間違いなく「不良品」のはずですから、さっそく注文してみました。
 そして今日、それが届きました。
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 ちゃんとあて名が日本語になっているのがすごいですね。
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 もちろん新品で、しっかりフィルムでシールされています。中身はこんな感じ、さっそく聴いてみましたよ。問題の個所はいったいどんな風に聴こえるのか、期待は高まります。ところが、それはNML、つまり修正後の音とまったくおなじものでした。
 いったい、これはどういうことなのでしょう。いくらなんでも、日本で不良が発覚した9月10日から、すぐ修正作業をしてカッティングやプレス、そして梱包などをやっていたら、9月16日にこんな製品が出来上がっているわけはありませんよね。実際、タワーレコードでは9月28日になって「良品が入荷しました」という告知を出していましたからね。ということは、だいぶ前にミスに気づいて、「正しい」製品が作られていたのでしょうか。もしかしたら、国内盤はそのマスターだったので、何の問題もなかったのかもしれませんね。真相は闇の中です。
 かえすがえすも、その「間違った」ところを聴き逃したのが、残念でたまりません。ただ、このCDでは、さっきのスコアの赤い矢印の部分で明らかに音源をつなげた跡が聴こえます。昔の「手貼り」ではないのですから、普通にクロスフェードをかけてつないでいれば、こんなみっともないことは起こらないはずなのに、よっぽどあわてて作業をしたのでしょうね。これは、NMLクラスの音でもはっきり分かります。
 それと、前にも書いたように「2番」の第2楽章の冒頭でホルンがとんでもない音を出していますが、それは全く「修正」されてはいませんでした。これはライブ録音ではないのですから、気が付けば絶対に直します。録音スタッフはよっぽど耳が悪かったのでしょうね。
 まあ、こんな「不良品」は世の中には掃いて捨てるほどあるのでしょうね。私が最近聴いたCDでも、こんなのがありましたからね。
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 シベリウスの2番なのですが、第3楽章の時間が長すぎませんか。これは、第4楽章の冒頭ではなく、それと同じ音楽が再現される、ずっと先のところが「トラック4」の頭になっているからです。
 だいぶ前ですが、ゲルギエフが指揮をしたショスタコーヴィチの「9番」で、同じような「不良品」がありましたね。たまたま私が見つけて、それをメーカーに知らせたら、あわてて回収して、これもかなり短い期間で「良品」を出していたようですね。
 でも、このシベリウスは回収なんかしないでしょうね。続けて聴いていれば、まず気づきませんし。
by jurassic_oyaji | 2018-09-30 21:26 | 禁断 | Comments(0)