おやぢの部屋2
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鐘やチェレスタはピアノで代用
 ニューフィルでは、年末恒例の「角田第9」が終わって、今度は春の定期演奏会に向けての練習が始まりました。ただ、なんとも後味の悪い、いきなりの「次回はニューフィルさんは要りません」という宣告は、少なからず団員たちのモチヴェーションに影響を与えているような気がしないでもありません。結局、歯切れの悪い説明に終始していたために、各方面での憶測が生まれてしまって、なかなか現実を受け入れられなくなっているのですよね。
 いずれにしても、来年の年末に角田で「第9」を演奏することはなくなったことだけは、はっきりした現実です。逆に、どこかで「第9」をオケ付きで歌ってみたいという団体があれば、それを受けるだけのポテンシャルは残っている、ということになりますよ。なんせ、20年以上にわたって毎年「第9」の本番を行ってきたのですから、どんなオケにも負けないほどのノウハウの積み重ねがありますからね。聞いた話では、プロの仙台フィルに頼むと300万円必要なのだそうですよ。まあ、プロと同等というわけにはいかないかもしれませんが、最低限のレベルは維持できるだけの人材は揃っているはずですから、格安の経費でちゃんとしたオケのバックで「第9」を歌ってみたいという団体は、ぜひお声をかけてみてくださいね(半分は冗談ですよ)。
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 きのうの練習では、前半に「幻想」を一通り通して、後半に時間をかけて「スペイン狂詩曲」をじっくりとさらう、という予告がありました。ですから、私が1番を吹く「幻想」では、まずはあんまり細かいことは言われないでそのまま通しがあるのかと思っていました。しかし、予想に反して、かなりきっちりとあちこちでダメ出しをやりながらの練習になっていましたね。もちろん、それだと時間はどんどん経ってしまって、「スペイン」をちゃんとやるための時間が少なくなってしまいますから、気が気ではありません。
 練習指揮者もそれに気が付いたのか、第3楽章は途中で飛ばして、最後のティンパニの連打の部分をやり始めました。予想以上に時間を食ってしまったので、とりあえずこの楽章でやめておいて、予定通り「スペイン」、と、誰しもが思ったはずです。私も、ティンパニが始まればもうフルートの出番はありませんから、席を立って楽譜を4番の譜面台に移し、別のところに置いてあったケースのところに行って、ピッコロを組み立て始めました。
 そして、フルートも片づけてしまおうかな、と思ったら、いきなり第4楽章の頭のティンパニが始まったではありませんか。あわててまたフルートを抱えて1番の席に戻りましたよ。あくまで最後までやる方針は変えなかったのですね。
 「スペイン」では、私は2番ピッコロ担当です。それほど出番はないので、あまり真剣にさらってはいなかったのですが、逆に出番がないということは、「数える時間が長い」ということになりますね。その「数える」ための準備を全くしていなかったので、もう大変でしたよ。つまり、パート譜には小節の数しか書いてないのですが、それだけを数えるのはとても難しく、その間にほかの楽器がどこで出てくるかという「ガイド」を書き込んでおかないと、正確に自分の出番を見つけることができないのです。もう、スコアを見ながらその目印を見つけて書き込みつつ、演奏を続けるという格闘が続いても、なかなか本当のところで自分の音をきちんと出すことはできませんでしたね。
 でも、そのあと家でしっかりまたスコアを見てガイドを書き込みましたから、次回はもっときちんと演奏できるようになるはずです。というか、こういう繰り返しで、アマチュアは演奏の精度を上げていくのでしょうね。さっきの「第9」では、そのあたりがもうきっちりと身についているので、すぐに本番並みのクオリティが出来上がるということなんですよ(ほんとかな?)。
 そういう意味では、アマオケには遊び半分では通用しない厳しさもあるということにもなりますね。
by jurassic_oyaji | 2018-12-19 21:34 | 禁断 | Comments(0)