おやぢの部屋2
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2018年 05月 23日 ( 1 )
かつての「4チャンネル」のソースが、今ではサラウンドで出ています
 私の「アフター・サラウンド」には、「ビフォー・サラウンド」では聴けなかったSACDでのサラウンド体験という楽しいことが待っていました。なかなか時間は取れないのですが、たまにポカっとフリーの時間が出来た時には、今まで買いためたCDの中からSACDをほじくり出して、それをサラウンドで聴き直しています。
 SACDがデビューしたのは確か2000年ごろでした。その頃はそんなものが出ても全くなんの興味もわかなかったことを思い出します。それまでのCDの音に満足していましたから、これ以上良くなくてもいいと思っていましたし、もちろん普通のCDプレーヤーでは再生は出来ませんからそこまでして聴くこともありませんし。
 しかも、その頃はもっぱらSACDは「よい音が聴ける」という点ではなく、「サラウンドが聴ける」という点が強調されていたような気がします。当時の私としては、サラウンドには何の興味もありませんでしたから、どうせならピュア・オーディオとしてのメリットを広く知らせた方がいいのにな、と思っていましたね。
 ですから、やがてSACDプレーヤーを買ったのも、あくまで音の良さを体験したいということでしたから、それはオーディオ用の2チャンネルの出力しかない機種でした。知り合いにSACDでサラウンドを聴ける環境にある人がいたのですが、その人は、ヴェルディの「レクイエム」の「Tuba mirum」でバンダのトランペットが「後ろから聴こえる!」と自慢げに話していましたね。でも、私はそんな子供だましで喜ぶなんて、愚かなやつ、としか思っていませんでしたよ。
 それから10年以上経って、私のSACDに対するスタンスは今までとはガラリと変わってしまいました。その後に登場したBD-Aを聴いたことで、SACDの音はそれほど良くはないことを感じ始め、結局そのスペックをきちんと調べてみると、実はCDとそれほど違うわけではないことが分かってしまったので、もはやピュア・オーディオとしてのSACDには何の魅力も感じなくなっていたのですね。
 その代わりに、魅力となったのがサラウンドだったのです。もう、昔の知り合いをバカにすることは出来なくなってしまいましたね。まあ、人の好みなんか、時が経てば間違いなく変わっていくものなんですよ。
 ということで、その「ヴェルディのレクイエム」でのサラウンド体験を、しっかりやってみました。探して見たら、手元には全部で4種類のSACDがありました。
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 左上からカンブルラン、ビシュコフ、ムーティ、アーノンクールです。アーノンクールの場合はSACDとBD-Aの両方がありました。
 まずは、その2つのメディアの違いを確認することも含めて、アーノンクールから聴いてみました。おそらく明日の「おやぢ」で紹介できるでしょうが、やはり両方のメディアが出ているアイテムで比較したら、BD-Aの方が明らかに優れた音だったものですから。でも、このアーノンクールの場合は、逆にSACDの方がいい音でした。ただ、これはBD-Aのマスタリングにちょっと問題があって、トランスファーされたレベルがかなり低いんですよね。これは、このレーベルがほんの気まぐれに出したBD-Aで、これ以降は完全にこのメディアからは撤退していますから、そもそも大した意欲もなかったのでしょう。おそらく、先ほどの知り合いが聴いたのはこのSACDだったはず、確かにバンダは後ろから聴こえてきましたね。ただ、ライブ録音なので、最初の音があまり大きくない時には、そのバンダの定位はあまりはっきりしていなくて、はっきり後ろだと分かるのはフォルテで吹き始めてからでした。
 この中で唯一セッション録音だったのが、ビシュコフ盤です。こちらに書いたように、これは2チャンネルで聴いてもサラウンド感が伝わってくる素晴らしい録音でした。その時には、ソリストが指揮者の後ろで歌っていたので、もしかしたらサラウンドでは彼らも後ろに定位しているかもしれないと思っていましたが、そこまではやっていませんでした。その代り、オーケストラからはしっかり離れた少し手前の位置にきっちり定位していましたね。バンダのトランペットも、最初から後ろ、しかも1、2番と3、4番がそれぞれ見事に左右に分かれて聴こえます。
 ムーティ盤とカンブルラン盤では、やはりライブならではの曖昧な定位でしたね。
 現在のサラウンド事情というのは、はっきり言っていつなくなってもおかしくないような状況なのではないでしょうかね。とは言っても、間違いなくこれを推し進めている小さなレーベルは存在するので、彼らの頑張りを期待したいところです。
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by jurassic_oyaji | 2018-05-23 22:27 | 禁断 | Comments(0)