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2018年 10月 18日 ( 1 )
MESSIAEN/Saint François d'Assise
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Emőke Baráth(L'Ange), Vincent le Texier(Saint François)
Valérie Hartmann-Claverie, 大矢素子, 小川遥(Ondes Martenot)
Sylvain Cambreling/
新国立劇場合唱団, びわ湖ホール声楽アンサンブル
読売日本交響楽団
ALTUS/ALT398/401


去年の11月に行われた読売日本交響楽団によるメシアンのオペラ「アッシジの聖フランチェスコ」の「日本初演」は、やはりかなり話題になったコンサートのようですね。おそらく、日本のオーケストラによるこの大曲の全曲演奏などはもうないでしょうから、これは騒がれて当然のイベントです。そしてその録音が、このように1年も経たないうちにCDでリリースされることになったのは、なによりです。なんたって、この作品の全曲を収めたCDは今までに初演を含めて2種類のライブ録音しかありませんでしたからね。
ただ、今回は、オペラではなくコンサート形式の上演でした。実際は同じものが3回演奏されています。11月19日と11月26日はサントリーホール、そして、11月23日はびわ湖ホールです。なんせ、オーケストラの編成は16型の弦楽器に、7.4.7.4.-6.4.4.3という管楽器、打楽器奏者が10人、オンド・マルトノが3台という大規模なものですし、そこに9人のソリストと120人の合唱が加わりますから経費は大変なものでしょう。それを読響だけで賄うのは大変なので、びわ湖ホールとの共同プロデュースという形を取って、負担を軽減しようとしたのでしょうね。
そのうちの、サントリーホールでの2回のコンサートの録音を編集したものが、このCDです。26日の公演に行く機会があり、そのレポートがこちらにあります。その時にはピッコロあたりが何度かミスをしていたようなので、そのためのバックアップという意味で、より完璧な記録が残されているのでしょう。
その時にチェックしたマイクは、こんな感じでした。
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天井から吊った3組のアレイがメインマイクなのでしょうね(サラウンド対応?)。その左右に2本ずつサブマイクが吊られています。ステージ上には、ソリスト用のマイクなどは全く置かれてはいません。オンド・マルトノはこのオルガンの前以外にも2階のLBとRBブロックの最上段に置かれているのですが、その前にもやはりマイクはありません。つまり、基本的にワンポイントのマイクアレンジということになるのでしょう。
曲の冒頭のマリンバ群の騒々しい音でも、何の破綻もなく録音されていたことにまずは安心します。オーケストラの音はとことんクリアで、それぞれの楽器が明瞭に聴こえてきます。その後、バリトンのソロが始まっても、まるでマイクがすぐそばにあるようなクリアさで聴こえてきます。合唱と、オルガン前で歌われたソプラノだけは、そのような距離感も感じられました。ただ、オンド・マルトノは、実際に聴いた時にはもっと存在感があったような気がします。なによりも、このノーマルCDではその立体的な配置が全く感じられないのが、とても残念です。これほどの優れた録音がサラウンドで聴けたなら、さらにうんと価値のあるものになっていたはずなのに。
演奏自体の感想は、先ほどのレポートと変わりませんが、CDでの正確な演奏時間は4時間17分、今までのどの録音よりも長くなっています。他の録音と比べつつ冷静に聴き直してみると、やはり音楽の流れが時折滞っていたような感じは否めません。
ただ、合唱のクオリティは、やはりとても高いことも分かりました。以前の録音は全て暗譜で歌われていたのでしょうから、楽譜を見ていた分、正確さが保てたのでしょう。ただ、フランス語の発音はとても気になってしまいます。
そして、ここでは最後の拍手もしっかり収録されていました。しかし、それはエンディングでの大音響の残響が完全に消えてから4秒も経ってから始まるという、なんとも間抜けなものでした。これは、「指揮者がタクトを降ろすまで」お客さんが拍手をするのを待っていたため。そのような指示がパンフレットに載っていて、それが場内アナウンスでも復唱されていましたからね。そんなアホな「マナー」の押しつけは、許せません。

CD Artwork © Tomei Electronics "Altus Music"

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by jurassic_oyaji | 2018-10-18 20:54 | オペラ | Comments(0)