おやぢの部屋2
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JOLIVET/Complete Works for Flute 1
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Hélène Boulègue(Fl)
François Dumont(Pf)
NAXOS/8.573885



「桂冠シリーズ」というタイトルが付いたアルバムですが、べつに「ペッパー警部」が入っているわけではありません(それは「警官」)。これは、神戸国際フルートコンクールで優勝した「ご褒美」に、NAXOSがリリースしてくれたアルバムです。
その栄誉に預かったのは、1990年生まれ、弱冠28(29)歳のフルーティスト、エレーヌ・ブレグです。彼女はパリのコンセルヴァトワールに入ってからまだ半年しか経っていない19歳の時から、ルクセンブルク・フィルの2番奏者として「プロ」としての活動を始めていました。2015年にはプラハの春国際コンクールで第2位、さらに2017年の神戸で第1位となります。そして2018年には、SWR放送交響楽団の首席奏者に就任します。タチアナ・ルーラントと同じポストですね(現在、このオーケストラのフルートパートは全員女性です)。
彼女が選んだ曲は、なんとジョリヴェでした。しかも全曲です。ジョリヴェのフルートのための作品は、フルーティストにとっては魅力的なものばかりですが、その録音は特定の曲目に集中していますから、その全曲を録音している人はあまりいません。これまでのものとしては、1992年の10月から12月にかけて録音されたピエール=アンドレ・バラード盤(ACCORD/MUSIDISC)と、1984年から1995年にかけて録音されたマニュエラ・ヴィースラー盤(BIS)などでしょうか。多くの曲で初演を担ったランパルは、全曲は録音してなかったのでは。
これらはいずれもCDで2枚。アンサンブルや協奏曲も含めるとちょうどこれで全曲が収まります。ただ、今回の「1」はフルートのソロかピアノ伴奏の曲ばかりでしたが、これ以外の曲ではオーケストラを始め弦楽器、クラリネット、ファゴット、ハープ、打楽器などが必要ですから、ブレグの「2」はすぐにはリリースされないような気がするのですが。
ジョリヴェのフルートのための作品は、彼の活動時期の全般に渡って作られています。その中でも、最初の3曲、「5つの呪文」(1936年)、「呪文」(1937年)、「リノスの歌」(1944年)は、よく演奏されています。最初の2つ、タイトルは似ていますが、全く別の曲です。
「5つの呪文」はジョリヴェがアラビアのフルーティストの演奏を聴いて作ることになった、とてもエキゾティックな作品で、その後のジョリヴェの作曲姿勢の根幹のようなものが端的に示されているものです。無伴奏のフルート1本で、この楽器の可能性がとことん追求されていますから、演奏するのはとても大変です。1曲目では、低音の「呪文」と、高音のフラッタータンギングによる「叫び」が交互に登場します。その最初の部分で楽譜には「最低3回は繰り返しなさい」という指示がありますが、ランパルやヴィースラーは3回繰り返しているところを、ブレグは4回繰り返しています。若さ、ですね。
「呪文」は、もともとはヴァイオリン・ソロのために作られましたが、すぐにフルート、アルトフルート、そしてオンド・マルトノのためのバージョンも作られました。ここではアルトフルートで演奏されています。その音色が、ブレグの場合はこの楽器の少しハスキーな部分が全く感じられない、とても密度の高い音に聴こえます。さらに、ビブラートもさっきの2人ほどは目立たせていないので、とてもストイックな雰囲気が漂っています。
「リノスの歌」は、パリのコンセルヴァトワールの卒業試験のために作られました。それを演奏したのが、ランパルだったそうです。ここではピアノとフルートの編成ですが、後に弦楽三重奏とハープがフルートの伴奏を務めるバージョンも作られています。「2」ではそれも演奏されていることを期待しましょう。
それから30年近く経って作られたのが、アルトフルートかフルートのための「Ascèses」という、5つの曲から成る大曲です。「苦行」という意味のこの曲、「5つの呪文」よりは少しはリリカルになっていますが、その底に流れる姿勢は全く変わっていないことを感じさせられます。ここでも、彼女のアルトフルートはとても芯のある音色で、存在感を示しています。

CD Artwork © Naxos Rights(Europe) Ltd

# by jurassic_oyaji | 2019-03-21 20:14 | フルート | Comments(0)
アンプはソニー
 ニューフィルの定期演奏会まであと1ヶ月となったので、Facebookにイベントを作ろうと思いました。毎回演奏会の1ヶ月前に作っていて、そこでチケットを欲しい人を募る、という企画です。ですから、半年前に作っていたはずなのですが、今回その製作をやってみたら、なんだかずいぶん様子が変わっていました。まず、そこで使う写真が最初に選べるようになっていたのですね。これまでは、一通り作ってから、最後に普通のFacebookと同じように写真をアップする、という手順だったんですけどね。それよりも、その写真のサイズが変わっていたのには戸惑ってしまいました。今までと同じサイズ、というか、縦横比で作っておいたのですが、そこで指定されたものは縦横比が全然違っていて、用意していた写真では両端がはみ出てしまうのですよ。つまり、今までは極端に横長だったものが、普通の横長に変わっていたのですね。
 ですから、それに合わせて、もう1回作り直しました。とは言っても、これは演奏会のチラシ(これは縦長)を切り貼りして、横長にレイアウトしたものですから、それをちょっと手直しすれば済むことでしたが。それは、こんな画像です。
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 こういうチラシを作るようになったのは、2012年秋の第55回定期演奏会からでした。ですから、このデザイナーさんによるチラシはもう14枚も作られたことになります。そんな中で私は、58回定期のチラシなんかが好きでしたね。
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 ところで、私のオーディオ機器も、長いこと使っているとおかしなところが出てきていました。何十年も前に買ったレコードプレーヤーがおかしくなったので買い替えたのは数年前ですが、それも前と同じような片チャンネルが聴こえなくなるトラブルが続発するようになったのですよ。ですから、どうもそれはプレーヤーではなく、アンプの方に問題があるのではないか、と思うようになりました。最近では、もう完全に左の信号が聴こえなくなってしまって、いくらカートリッジの接点を掃除しても治らないので、いよいよその疑いは強くなっていました。
 そのアンプも何十年も前に買ったもので、今ではもはやアンプとしてではなく、フォノイコライザーとしてのみ使っているという状態でした。ですから、そのフォノイコライザーを新しくしてみようと思ったのですよ。最近はLPが見直されているので、こういうものも単品で手に入るような気がしていたのですが、AmazonではMCカートリッジ対応のものは1品しかありませんでした。まあ、5000円ぐらいですし、ダメモトで買ってみましたよ。
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 それが届いた時のパッケージはこんなんでした。音響機器を扱っている会社にしては、「音楽」のことは何も知らないのだな、と思いませんか?「五線」は7本ありますし、音符もなんだか微妙に実物と違ってますね。
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 イコライザーはこれ。ACアダプターで電源を取って、RCAジャックの入力と出力だけというシンプルなものです。MCとMMでゲインを切り替えられます。ボリュームが付いているので、ヘッドフォン用だと思っていたら、これでライン出力も絞れます。メインのAVアンプのボリュームはジョグシャトルなので、いまいち使いづらかったのですが、これなら「針を下ろしてボリュームを上げる」というLP再生の手順をきちんと踏襲できます。
 もちろん、今までのたまに片方のチャンネルが聴こえなくなるというトラブルは全くなくなりましたから、やはりここに問題があったのですね。心なしか、音そのものもクリアさが増したようにも感じられて、新旧のLPをとっかえひっかえ聴きこんでいるところです。45回転のLPは、SACDを完全に凌駕していることも、再度確認できました。
# by jurassic_oyaji | 2019-03-20 22:43 | 禁断 | Comments(0)
Les 4 Saisons
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Swingle Singers
VOCALION/CDLK 4606(hybrid SACD)



旧聞に属しますが、2015年1月19日に、「スウィングル・シンガーズ」の創設者ウォード・スウィングルが亡くなりました。半世紀ほど前には一世を風靡していたコーラス・グループのリーダーでしたが、もはやその知名度はほとんどなくなっていたのでしょう、彼に対しての特別な追悼アクションが起こったという話は聞くことはありませんでした。
彼がパリでこの8人編成のコーラス・グループを作ったのは1962年のことでした。彼自身はテナーのメンバーでしたが、その編曲を一手に引き受けています。翌年にバッハの曲をベースとドラムスをバックにジャズ風にスキャットで歌うというアルバムを出したところスカッと大ヒット、一躍世界中にその名を知られる存在となりました。
そのファーストアルバムはPHILIPSからリリースされました。パリ時代のグループは、全部で13枚のアルバムを残していますが、そのうちの11枚がPHILIPSのものです。その中で、1972年にリリースされた最後のアルバム「Les Quatre Saisons」(英語圏でのタイトルは「The Joy of Singing」)が、なんとDUTTON/VOCALIONからマルチトラックSACDとなってリリースされました。
このアルバム、フランスでは普通のステレオLPで出ただけですが、当時のPHILIPSの日本での窓口だった日本ビクターから、「CD-4」という方式でカッティングされた4チャンネルLPが出ていたのですね。これは、親会社のビクターが開発した独自の方式で、SONYあたりが推進していた「SQ」のような「マトリックス方式」ではなく、1本の溝に4チャンネル分の信号をすべてカットするという「ディスクリート方式」でした。その原理は、可聴帯域にはフロントとリアの和信号、それよりも高い周波数(15kHzから50kHz)では差信号をFM変調したものを収録し、それを出力時に加算と減算を行って独立した信号を取り出すというものです。
これは、普通の2チャンネルで再生しても、それぞれのチャンネルはフロントとリアがミックスされた信号になるので、何の問題もないという利点もありました。ただ、そのためには50kHzまでの信号に対応できる周波数特性を持つ特別なカートリッジが必要でした。
もちろん、現代のSACDのマルチトラックでは、そんな大層な技術がなくても4つのチャンネルはきれいに分離されて完璧なサラウンドを楽しむことができます。
どうやら、スウィングル・シンガーズのアルバムで4チャンネルで録音されたものはこの1点だけだったようですね。この後スウィングルはロンドンで別のメンバーを集めて「スウィングルII」というグループを結成します。その時のレーベルがやはり4チャンネルには積極的だったCBSだったので、もしやと期待したのですが、そこでは2チャンネステレオの録音しか行っていなかったようですね。
というのも、このSACDのシリーズはほとんどが「2 on 1」でアルバム2枚分が収録されているのですが、ここでは1枚分、たったの30分しか入っていないのですよ。なんとももったいない話ですね。もしも、ロンドンでの第1作「Madrigals」(1974年)が4チャンネルで録音されていたら、めでたくレーベルを超えた「2 on 1」が出来ていたはずなのに。
このアルバムは、タイトル通りヴィヴァルディの「四季」から「春」が全楽章演奏されています。そのほかにもパッヘルベルの「カノン」やバッハのコンチェルトなどと、モーツァルトの「フィガロの結婚」序曲までが「ダバダバ」で歌われています。サラウンドの定位は、フロントがソプラノ(左)とアルト(右)、リアがテナー(左)とバス(右)ときっちり四方に分離していて、それらに囲まれてベースとドラムスが入っています。
このような完全に分離された定位で聴くと、男声のパートがはっきり聴こえてきて、なかなか粋なアレンジが施されていることがよく分かります。それに乗って、クリスティアンヌ・ルグラン(つい最近亡くなったミシェル・ルグランの姉、彼女も2011年に亡くなっています)の卓越したソルフェージュのヴィヴァルディのソロが冴えわたります。

SACD Artwork © Vocalion Limited.

# by jurassic_oyaji | 2019-03-19 07:31 | 合唱 | Comments(0)
ニコリ
 富谷方面に、おいしいシフォンケーキのお店があるという話を聞いて、行ってみることにしました。情報では、すぐに売り切れてしまうので予約をしなければ手に入らないとか、開店前から並ばないと買えないとかということなのですが、まずは実際に食べてみないわけには予約しようもないので、とりあえず「開店前から並ぶ」というところから始めてみようと。
 その前に、実際にそこを「走って」みることにしました。もちろん、ネットで、ストリートビューです。ところが、その住所のあたりを「走って」みても、それらしいお店が見当たらないのですよ。なんか「住宅地の中」ということは聞いていたのですが、確かにそこには「住宅」しかありませんでした。
 その住所から特定できたのは、こんな「住宅」でした。赤い車が停まってますね。
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 前のスペースにちょっとしたプレハブ風の建物があるので、もしかしたらそこがお店なのでしょうか。それにしても、あまりに小さすぎますね。駐車場も2台分しかないようですから、もし並ぶにしても車はどうするのか気にもなります。
 きのうは、開店が11時だということで、その30分前には着いていたいと、10時前に家を出ました。場所は4号線を北上してコストコに行く手前で曲がってそのまま進む、という感じでしたが、ついうっかりそのコストコ前の交差点まで行ってしまったので、そこで左折して、コストコの外側を回って目的地に着くというコースに変更です。
 そうしたら、結構路上駐車をしている車がいたので、もう並んでいるのかと思ったら、実際はもう少し先、そこには車は全然いなくて、駐車場も空いてました。それが10時半ごろでしたね。
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 車を降りて見てみると、やはりそのプレハブ小屋がお店のようでした。
 そこは駐車場のすぐ前なので、そのまま車の中で待っていると、しばらくして隣にもう1台車が入ってきました。ですから、そこで車を降りて、このドアの前に並びます。1番乗りですね。そのころには、どんどん車がやってきて、このあたりに路上駐車した人が、後ろに並ぶようになっていました。
 11時になったら、ドアが内側から開いて、このお店を一人で製造から販売までを切り盛りしている女性が出てきました。お店の中はとても狭く、前と後ろにびっしりと製品が並んでいて、中にはほんの2、3人しか入れません。
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 私が入っていくと、女性は私に向けてすべての製品の説明を始めて、それから注文を受けて受けていました。その間、後ろの列の人たちは待っているのでしょうね。もう大急ぎで、適当に何個か買ってきましたよ。
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 プレーンのほかに、こんな風にいろいろクリームやフルーツが入っているのもありましたね。
 後でサイトを見てみたら、Facebookでこまごまとその日のメニューや予約状況を知らせているようですね。この日は、午後には全部の商品が完売してしまったそうです。
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 上の3枚の写真は、そのFacebookから転載させていただきました。
 ということは、別にこんなに早く来なくても、買うことは出来たということになりますね。それよりも、予約さえしておけば好きな時間に来れるのですから、そっちの方が楽でしょうね。
 そのシフォンケーキは、もうとてもふわふわでとろけるよう。絶品でした。どちらかというと、フルーツが乗ってないプレーンの方が、シンプルで美味しかったですね。
 メニューには「抹茶&大納言」などというのもありましたね。抹茶のスイーツは大嫌いですが、これだったらもしかしたら食べられるかもしれません。
# by jurassic_oyaji | 2019-03-17 21:25 | 禁断 | Comments(0)
BACH/Matthäus-Passion
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Georg Poplutz(Ev), Matthias Winckhler(Jes)
Julia Kleiter, Jasmin Maria Hörner(Sop)
Gerhild Romberger, Nohad Becker(Alt)
Daniel Sans, Christian Rathgeber(Ten)
Christian Wagner, Danie. Ochoa(Bas)
Ralf Otto/Bachchor Mainz & Bachorchester Mainz
NAXOS/8.574036-38



1年ほど前に、同じ指揮者と団体が録音した「ヨハネ受難曲」をご紹介していましたが、その時にはもっぱらそこで表記されていたバージョンに関する間違いを指摘するだけで終わってしまい、演奏そのものに関しては全く触れていませんでした。その間違いには演奏者は関与していなかったのでしょうから、ジャケットやブックレットの製作者のミスのためにそんなことになってしまったのは、ちょっとかわいそうですね。
それから1年経って、今度は「マタイ」が録音されました。これは、バージョンについてはそれほど問題のない作品なので、きっちり聴いてみることができました。
それは、思いがけずなかなかのものでしたね。
ここで指揮をしているラルフ・オットーは、このバッハのような時代の音楽はもちろん定評がありますが、現代の音楽に対してもそれと同じほどの情熱を注いでいるようです。同じように、彼が首席指揮者を務めているこのマインツ・バッハ管弦楽団というオーケストラも、ルネサンスから現代までの作品に対応できるような体制が出来ているのだそうです。
合唱団の方は、1950年ごろにディートハルト・ヘルマンによって創られました(この方は、こちらの「マルコ受難曲」の修復版を作った人として記憶にありました)。そして、1986年にラルフ・オットーが指揮者を引き継ぎ、先ほどのオーケストラと密接な関係を持って活動をしています。もちろん、この合唱団も「バッハ」だけではなく、広く現代までのレパートリーを誇っています。
そんな指揮者と演奏家が繰り出す演奏は、ピリオド演奏にありがちな堅苦しさからは無縁のものでした。かなり早めのテンポで進むその音楽は、現代人と共有できる感覚で、とても分かりやすい情熱を放っていたのです。
それは、とてもドラマティックな歌い方で、この曲のドラマ性を見事に描き出していたエヴァンゲリストのゲオルク・ポプルッツによるところも大きかったはずです。もちろん、それはあくまで作品の時代様式にしっかり沿った中でのものですが、その豊かな表現力には圧倒されます。
そして、合唱も、それぞれの場面での歌い分けがとても見事、コラールはあくまで癒し系、群衆の声はあくまでアグレッシブです。歌い方もとても端正で、かなり高レベルです。
さらに、ソリスト陣も、特に女声の4人はやはり的確な様式感を持ったうえで、しっかり熱いものが込められたアリアを提供してくれていました。それに対して男声、特に第1コーラスのテノールと第2コーラスのバスの人が、ちょっと危なっかしいピッチだったのが残念です。
録音は、あのTRITONUSが担当していました。前作の「ヨハネ」も同じスタッフでしたね。さらに、録音会場は、この合唱団とオーケストラが、もう60年間もホームグラウンドとして使っている、マインツのクリストゥス教会です。ここは非常にすぐれた音響なので、南西ドイツ放送(SWR)も、録音スタジオとして使っている場所なのだそうです。たしかに、これは2つのオーケストラと合唱を持つこの曲の広大なパースペクティブを存分に表現している、素晴らしい録音でした。もはや「NAXOSだから音はいい加減」などとは言うことはできなくなってしまっているのでしょう。
バッハは、この「マタイ」では、「ヨハネ」ほどではありませんが改訂を行っています。現在普通に演奏されているのはその最終稿ですが、最近では改訂前の初期稿を使った録音も出てきています。このCDでは、全曲の演奏は最終稿によるものですが、それが終わった後に、56番と57番の初期稿が「おまけ」として演奏されています。これは、バスによるレシタティーヴォとアリア「Komm, süsses Kreuz」ですが、初期稿ではオブリガートがヴィオラ・ダ・ガンバではなくリュートになっていたことが分かります。少し流暢に聴こえますね。「マタイ」でこのような試みを行った録音には、初めてお目にかかりました。

CD Artwork © Naxos Rights(Europe) Ltd

# by jurassic_oyaji | 2019-03-16 21:46 | 合唱 | Comments(0)