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BERNSTEIN/On the Waterfront
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Christian Lindberg/
Royal Liverpool Philharmonic Orchestra
BIS/SACD-2278(hybrid SACD)


レナード・バーンスタインは、今年2018年が「生誕100年」の記念年になるのだそうです。そうですか、生きていれば100歳だったんですね。指揮者だったらそのぐらいの長寿は不可能ではないのに、やはりタバコを吸い過ぎたせいで長生きはできなかったのでしょうか。
ということで、今年はバーンスタインがらみのCDのリリースやコンサートが相次ぐことになるのでしょうね。とりあえず、今週末にはあのNHK交響楽団までが「ウェストサイド・ストーリー」を全曲上演してしまうのだそうですからね。
今回のSACDは録音されたのはおととしですし、リリースも去年だったのですが、やはり同じようにこの「100周年」に合わせて制作されたものなのでしょう。ここでも、その1957年に作られた「ウェストサイド・ストーリー」から、その中からのダンスナンバーを集めた「シンフォニック・ダンス」が演奏されています。
とは言っても、アルバムのメインタイトルは「波止場」になっています。これは、マーロン・ブランドが主演を務めた1954年の映画ですね。バーンスタインは、この映画のために彼にとっては唯一の「映画音楽」を作っていたのです。このジャケットは、その「波止場」のワンシーンを、ここでロイヤル・リヴァプール・フィルを指揮しているクリスティアン・リンドベリがマーロン・ブランドになりきって撮ったものなのでしょう。リンドベリが着ている革ジャンはブランド品
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もちろん、ここではその映画のサントラを元に作られた「交響組曲」が演奏されています。
その他にも、ここではバーンスタインが劇場作品のために作った曲を元にした曲が演奏されています。まずは1944年に作られた、彼にとっては最初のメジャーな作品である「ファンシー・フリー」です。これは、振付師のジェローム・ロビンスが脚本も書いたバレエのための音楽です。そこから作られた「3つのダンス・ヴァリエーション」が演奏されています。
これは、3人の水夫が寄港地のニューヨークで過ごした1日の物語ですが、このプロットはのちに「オン・ザ・タウン」というミュージカルとして、1946年に結実します。その時の音楽も、もちろんバーンスタインが作っています。その中のナンバーから作られたのが、「3つのダンス・エピソード」です。
さらに、そのミュージカルは1949年にジーン・ケリーやフランク・シナトラなどがキャスティングされて映画化されます(邦題は「踊る大紐育」)が、その際には、音楽は他の人の作品も加わって作られていました。
そして、このアルバムのオープニングは、1957年に作られたミュージカル「キャンディード」の序曲です。このミュージカルの中のナンバーをちりばめて構成されていて、かなり高度な作られ方をしているにもかかわらず、とてもキャッチーに受け止められる曲に仕上がっているために、もはや完全にコンサートの定番となった感がありますね。それに加えて、さるテレビ番組で長年テーマ音楽として使われていたというヘビー・ローテーションがありますから、「名曲」としての地位は確かなものがあります。
それらのオーケストラ曲が5曲、最新のサラウンド録音で聴いてみると、この序曲と、やはり聴きなれた「ウェストサイド・ストーリー」が、パーカッションの配置なども手に取るようにわかって聴きごたえがあります。「プロローグ」で警官の警笛は後ろから聴こえてきますしね。
しかし、それ以外の曲は、単に聴きなれていないというだけではない、なにか頭でっかちな技巧だけに頼って作られたもののように聴こえてなりません。もしかしたら、そちらの方がバーンスタインの本来の姿だったのではないでしょうか。「ウェストサイド・ストーリー」は、クレジット上は歌詞での共作となっているスティーヴン・ソンドハイムの影響が色濃く出た結果、これほどの「名作」になったのでは、という思いは、このアルバムを聴き通したことによってさらに強まります。

SACD Artwork © BIS Records AB

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by jurassic_oyaji | 2018-02-27 23:08 | オーケストラ | Comments(0)
「タピオ」ではニューフィル祭
 何の予定もない日曜日だったので、久しぶりに泉区にある「タピオ」に行ってみました。しばらく来ていなかったので、本屋さんなどは入り口付近の様子が変わっていて、新刊書のディスプレイがなくなっていましたね。雑誌の配置も微妙に変わっていて、目指すコーナーを探し出すのに、ちょっと手間取ってしまいました。全体的に書籍の売り場が少なくなって、代わりに文房具などのスペースが広がっているような気がしましたね。ですから、確実に書籍の点数も減っているようですね。一番まずいのは、私が毎月購読しているテレビ番組の雑誌がなかったことです。今ある同じ種類の雑誌の中で、唯一BSの番組にきちんとページを割いている雑誌ですから、マニアックではあるのですが、これを置いていないのではまっとうな本屋さんとは言えません。そろそろ、この店もヤバいのではないでしょうか。
 それから本館の方に行ってみると、
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 エスカレーターを降りたところの正面にあるシャツ専門店に、なんと、ニューフィルの定期演奏会のポスターがディスプレイされていたではありませんか。
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 拡大するとこんな感じ。なにが「ついに登場!!!」なんでしょうね。
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 もっと先に行くと、こんどはショーウィンドウの中にまで、ポスターが。
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 さらには、センターコートのこんな目立つところにもありましたよ。
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 そんなおしゃれなところだけではなく、2階のレストラン街でも
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 そして、1階にあるこんなお店でもしっかりポスターを展示してくれていましたよ。
 広報係の私を差し置いて、誰がこんな素敵なことをやってくれたのでしょうね。心当たりがないわけでもありませんが、その方の力をもってしても、こんなことをやれるのは極めて短期間のことなのではないでしょうか。おそらく、明日になったらもう全部撤去されているような気がしますね。
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by jurassic_oyaji | 2018-02-25 21:59 | 禁断 | Comments(0)
SEASON
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Lalá Vocal Ensemble
HÄNSSLER/HC 17081


こちらで、そのファーストアルバムを聴いていた4人組のコーラス、「ララ」の、このレーベルからの2枚目のアルバムです。そもそも、前のアルバムはこのレーベルがらみでコンテストの「ご褒美」としてリリースされたものだったのですが、彼らはその前からCDは出していました。ですから、このアルバムは通算で6枚目のものとなっているようですね。
その間、ソプラノのイリア、アルトのユリア、テナーのペーター、ベースのマティアス、というメンバーはずっと変わっていなかったようです。というか、一時期テナーが別の人になっていたことがあったようですが、また元の人が復帰したのでしょうか。それと、ソプラノのイリアのラスト・ネームが前のアルバムとは変わっているので、ご結婚でもされたのでしょうかね(そんなことはどうでもいりあ)。
その4人の織り成すハーモニーは、まさに極上でした。今回も前半にはクラシックの「合唱作品」が並んでいますが、彼らはそれをとてものびやかに歌っています。もちろん、ソプラノのイリアの、さりげない歌い方の中に確かな情感を秘めるといういつものスタイルが徹底されていますから、それぞれの曲の持つメッセージはすんなりと伝わってきます。
特に彼女のピアニシモでの緊張感には、思わずハッとさせられるような美しさが感じられて、絶句すらしかねません。
エリック・ウィテカーの「This Marriage」などという多くの合唱団が取り上げている最近の「ヒット曲」なども歌っていますが、この曲の持つ細やかな情感は、4人という最小限の編成だからこそ、そのピュアな魅力が最大限に楽しめます。
その後に、なんとボビー・マクファーレンが作ったシリアスな曲「詩篇23」が取り上げられていました。もちろん歌詞は英語ですが、時折語りかけるような部分に驚かされます。
かと思うと、モーリス・デュリュフレの最後の作品「Notre Père」を、「Vater unser」とドイツ語のタイトルに直し、もちろんドイツ語で歌っていたりもします。不思議なもので、歌詞が変わるだけで音楽そのものまでドイツ的な雰囲気が漂ってきます。この曲の新たな側面ですね。
ソプラノが主導権を取って、他のメンバーはしっかりバッキングに務める、というのが、基本的なやり方なのでしょうから、例えば、イェイロの「Northan Lights」などでアルトのユリアがソロを取ったりすると、ちょっと物足りないと感じてしまうこともあります。
そして、後半には例によってビリー・ジョエルやジェームス・テイラーのような「ポップス」を編曲したものも演奏されています。こちらも、あくまで端正に歌い上げられているのは、いつもと変わらない姿勢の表れでしょう。
ただ、今回の最後の2つのトラックだけは、ちょっと趣向が変わっていました。メンバーに新たにビートボックス(ヴォイスパーカッション)のメンバーのゲオルク・ハーゼルブロックを加えて、いまどきの「ア・カペラ」を披露してくれています。しかも、両方ともメンバーが書いた曲というのも新機軸です。いや、正確には前アルバムでも「ララ」名義の曲はありましたが、きちんと個人名がクレジットされているのは、今回が初めてです。
ベースのマティアスが書いた「Peace in You」は、6/8のビートに乗ったバラード・ナンバー。あくまでキャッチーで癒される曲です。テナーのペーターは、ここでは彼のストリート風の外見をそのままに「Ella Stella」という、ロウ・ファイで始まる、まるで「スキャットマン・ジョン」のような曲を提供しています。
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この2曲と、ウィテカーの「This Marriage」の映像(Youtube)へのリンクが、QRコードでジャケットの裏に印刷されているというのも、新機軸でしょう。それぞれに手の込んだ映像を伴ってこれらの曲を味わうと、音だけ聴いた時とは微妙に異なるメッセージが伝わってきます。今の時代は、こういう伝え方が主流なのでしょうね。
これで見ると、ヴォイパの人がまっとうな外見のイケメンなので、ちょっと意外な感じがしてしまいます。

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by jurassic_oyaji | 2018-02-24 20:32 | 合唱 | Comments(0)
ウィーン・フィルでもミスってました
 ブログのSSL化がとうとう実施されました。確かに、その日になったら私のブログのまだ未対応のページでは、画像が見えなくなっていましたね。その日までに間に合わせようと、すべての画像を入れ替えようと思っていたのですが、結局間に合いませんでした。なにしろ、ほぼ毎日更新していて、それごとに画像を入れていましたから、1ヶ月分の画像を入れ替えるだけで1時間ぐらいかかってしまうんですね。それを4年分ですから、とてもじゃないけど、1週間やそこらで終わるわけはありません。
 ただ、なぜなのかは分かりませんが、Chromeでは消えてしまった画像がIEではまだちゃんと見えているんですね。ですから、作業自体はこれまでと変わらず続けられるので、あとはぼちぼちやっていけば、いつかは終わるはずです。
 というか、今の時点で残っているのはもう10ヶ月分しかなくなっていますから、軽いものです。そこで、これまでにどのぐらいの画像をアップロードしたのか見てみました。
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 こんな感じ、まだ15%ぐらいしか使っていませんでした。13年使ってこれですから、これだったらほとんど無制限、という感じですね。あと何年生きられるか分かりませんが、もう死ぬまで使えそうな気になってきましたよ。
 そんなことに根を詰めたせいなのかどうか、先週あたりからちょっと喉と鼻の調子が悪くなっています。発端はこの前の土曜日の「杜の都合」の練習の時でした。小節を数えている時間が長くなると、ものすごい眠気が襲ってくるのですよね。まあ、最近寝不足の気味もあるのでそんなに気にはしていなかったのですが、なんだか体全体も少し重たく感じていました。
 日曜日になると、喉の奥がちょっとヒリヒリしてきました。こんな時は葛根湯を飲んでゆっくり休むに限ります。次の日の職場に行く頃には、そんな喉の感じはだいぶ収まっていました。しかし、そこで突然、毎年の「花粉症」が現れてきたのですよ。もう鼻水は出っぱなし、ちょっとでもくしゃみをしようものなら、いつまで経っても収まりません。いつもだともう1、2か月先のことなので油断をしていたのですが、まさに不意を突かれた感じ、もうひたすら耐えるしかありません。
 それで、火曜日にニューフィルに行った頃は、その症状は最悪でした。鼻水を拭うためにポケットにティッシュを入れておきましたが、フルートを続けて演奏しているとそんな暇もなく、鼻水がマウスピースにまで伝わってきましたよ。参りましたね。
 でも、なんとかその次の日には治まってきて、今では軽く鼻水が出るぐらいで済んでいます。明日の「杜の都合」には、たぶん普通のコンディションで臨めることでしょう。
 ただ、ピッコロ担当の人がお休みという連絡が入ったので、急遽シュトラウスの「ドナウ」のピッコロをさらっています。まあ、前にも1回吹いているので大丈夫でしょうが、その時に楽譜に1か所ちょっと不審なところが見つかっていました。
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 この矢印の部分で、ワルツのテーマが戻ってくるので、今までフルートを吹いていたものをピッコロに持ち替え無ければいけないのでは、と思ったのですね。ただ、スコアを見てみると、ここはこのパート譜と同じように何の指示もありません。でも、ここは絶対にフルートではありえないと思ったのでCDを聴いて見たのですが、なんだかよく分かりません。
 そこで、映像で確認することにして、今までBSで放送されたウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートのBDをチェックしてみました。そうしたら、殆どの年でこの部分にバレエの映像が入っていて、オーケストラは写っていないんですね。それでもしつこく探したら、やっと2014年と2012年で確かにこの部分でピッコロを吹いていることが確認できました。明日は、だからここはピッコロで吹くことにしましょう。
 でも、高音のF♯が出てくるんで、嫌なんですよね。ウィーン・フィルでも1か所外していましたっけ。
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by jurassic_oyaji | 2018-02-23 22:41 | 禁断 | Comments(0)
SCHUBERT/Winterreise
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Coco Collectief
ET'CETRA/KTC 1592


シューベルトの「冬の旅」は、もちろん男声のソリストとピアノ伴奏のために作られた歌曲集です。とは言っても、これだけ有名な曲ですから、それ以外の編成、あるいは編曲によるバージョンはたくさん提供されています。
もちろん、ソロのパートを合唱で歌う、という試みもありました。男声合唱のものは良く聴く機会がありますし、ア・カペラの混声合唱で伴奏パートまで編曲したものも有りましたね。
ですから、「女声合唱」でこの曲が歌われた録音が出たと聴いた時には、さぞやさわやかな印象の仕上がりになっているのだろう、と思いました。これまでの男声や混声のバージョンは、ちょっと重たすぎるような感じがありましたからね。
そんな演奏を試みたのは、オランダの「ココ・コレクティーフ」というアンサンブルです。朝ごはんみたいな名前ですね(それは「コーンフレーク」)。デン・ハーグ王立音楽院で知り合い同士だった5人の女声歌手と1人のピアニストによって結成されたユニットです。この歌手たちは、リサイタル活動を主に行っている一人を除いて、あとの4人はすべてオペラ歌手としてのキャリアを持った人たちです。ピアニストのモーリス・ランメルツ・ヴァン・ビューレンは伴奏者として定評のある方で、ここでは編曲も担当しています。
その編曲のプランは、ブックレットのそれぞれの曲の演奏者を見てみると、様々に異なっているようでした。そもそも、全員が揃って歌うのは1/3ほどしかありません。それ以外はソロ、もしくはデュエットやトリオ、さらにピアノだけで歌はなし(雪融けの水流)とか、ピアノなしのア・カペラ(道しるべ)もありますから、全ての組み合わせをこの24曲の中で追及しているのでしょうね。
最初の「おやすみ」は、全員の演奏で始まります。最初は全くのソロで歌われ、次に二重唱からもっと人数が増えていく、というプランになっているようですから、「合唱」という感じはあまりしません。いや、冒頭から歌い出した人はとても伸びやかで澄んだ声でしたから、こういう人たちが集まっているのだったら、とてもきれいなハーモニーが聴けるのだろうと期待したのですが、その後で声が重なると、それはあまり溶け合わないような歌い方になってしまっているのですね。聴きすすんでいくと、どうやら彼女たちは、お互いの声をきれいに「ハモらせる」のではなく、それぞれに目いっぱい自分自身の声を主張する、といった歌い方に徹しているようでした。
こんな歌い方がデフォルトの場面を思い浮かべてみると、それはオペラのステージだったことに思い当たりました。彼女たちは、まさに「オペラ」のスタンスでこの「リート」と対峙していたのですよ。
別に、それはアプローチとしては新鮮なものであることは否定できません。この曲の中には、充分に「オペラ」として耐えうるだけのポテンシャルは秘められています。しかし、彼女たちがそのような新たな魅力をここから引き出しているとはとても思えないのです。
このメンバーの中には、さっきのきれいな声の方だけでなく、とても「個性的」な声の持ち主も混ざっていることが、それぞれのメンバーがソロを歌う曲で明らかになります。具体的に名前を挙げると、その「きれいな声の方」がニッキ・トゥルーニート。それに続いて、あくまで個人的なランキングですが、声の伸びはあるがちょっと弱いエレン・ファルケンブルフ、伸びはあるがビブラートがきついヴェンデリーネ・ファン・ハウテン、軽めの低音だがきつい音色のヤネリーケ・シュミート、そして、とんでもない悪声で、この人が入っただけでアンサンブルが完全に崩壊してしまうのが、メーライン・ルニアです。
ブックレットのプロフィールを読むと、彼女たちは「緊密なアンサンブルを作り出しているが、決して『合唱のサウンド』を真似することは目指してはいない」のだそうです。その結果生まれたこのおぞましい「サウンド」には、ちょっとついて行けません。

CD Artwork © Quintessence BVBA

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by jurassic_oyaji | 2018-02-22 20:59 | 合唱 | Comments(0)
音源も付けました
 「かいほうげん」は、予定通りきのう発行されました。しかも「おまけ」まで付いて。
 中に挟み込んであったのは、さる外来オケのコンサートのチラシと、それを割安で入手できるサイトの案内書です。もちろん、それらは私が用意したわけではなく、ちょっと前に主催者から公式サイトのメールフォーム経由で、「団員の皆さんに配布をお願いできないでしょうか?」というメールが来て、それを実際に私の自宅まで送ってきたからです。あちらもそれほどあてにはしていないようで、それぞれ15枚がホチキスで止められていましたね。それは郵便で来たので、まあ、次の練習の時にでも持って行って机の上に置いておけばだれか持っていくだろうう、と思っていました。
 そうしたら、その何日か後、こんどはレターパックで別の分厚い荷物が届きました。差出人も宛先も全く同じものだったので、前に出したのでは足らないかもしれないと、メンバー全員に渡せるぐらいに追加したのでしょうね。ちょうどいいので、これを「かいほうげん」に挟み込んでやろうと思いました。「かいほうげん」を出すことを、先方は知っていなのでしょうか?
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 そこで、印刷も全部終わったので、その荷物を開けてみると、中にはこんな手紙が入っていました。
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 なんと、あて名が違います。どうやら、封筒に住所を書く時に間違えたのでしょうね。うちに来たのはこういう文面でした。
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 こういう場合、私が取るべき態度は。
 1.宛名を「えずこホール」に直して、代わりに送ってあげる。
 2.送り先に送り返す。
 3.何もしないで、そのまま使う。
 でしょうが、別にこの人のミスをフォローする義理なんてありませんから、迷わずに3.を選びました。もちろん、そのことはきちんとメールで伝えましたけどね。
 というわけで、私の手元には100枚以上のチラシが集まったことになるので、皆さんにお配りしたというわけです。私は、早いうちに安い席を買ってしまいましたから、これは使いませんが。なんせ、イズミティなんで、高い席で聴く必要は全くありませんからね。
 肝心の「かいほうげん」本体ですが、Sさんについての記事は、十分なものが出来たのでは、と思っています。まあ、あくまで私の感覚で進めたことなので、他の人にはあるいは「ちょっと余計だね」ぐらいの感想を持たれるのではないか、とは思ってますけど、そんなのは知ったことではありません。正直、これでも足らなかったな、と思っているぐらいですからね。
 そうしたら、なんと、これをSさんのご遺族に渡したい、という人がいました。わたしも、できれば渡せたらな、とは思っていましたが、それこそ余計なことだと言われそうだったので、何のアクションも起こしてはいなかったのですが、そういう風に考えてくれた人がいたなんて、とてもうれしかったですね。さらには、定期演奏会の招待状も差し上げたら、というような人もいて、たぶんそれらは実現することになるでしょう。捨てたもんではありませんでした。あとは、プログラムには載せるのかどうか、という選択も迫られるでしょう。私は、載せてあげられたらいいな、とは思っていますが、どうなることでしょう。というか、それによってニューフィルの姿勢、あるいは「心」が計られるのではないでしょうか。
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by jurassic_oyaji | 2018-02-21 21:55 | 禁断 | Comments(0)
BEETHOVEN/Symphony No.9
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Helen Donath(Sop), Teresa Berganza(Alt)
Wieslaw Ochman(Ten), Thomas Stewart(Bas)
Rafael Kubelik/
Chor des Bayerischen Rundfunks
Symphonieorcheser des Bayerischen Rundfunks
PENTATONE/PTC 5186 253(hybrid SACD)


ラファエル・クーベリックが1970年代にDGに録音したベートーヴェンの交響曲全集をPENTATONEがサラウンドにリマスタリングしたシリーズは、4セット目を迎えたところで「第9」の登場です。残るは「エロ以下」いや「エロイカ」だけなのですが、今のところリリースの予定が伝わってこないのはなぜなのでしょう。ただ、これまでのアルバムの品番の末尾が248、249、250ときて、いきなり今回は253になっていますから、もうあと2枚出るということなのでしょうか。いや、DGには9曲しか残していなかったはずですけどね。
というか、今回のオーケストラのバイエルン放送交響楽団は当時クーベリックが首席指揮者を務めていたところで、なんと言っても「真打」になるのですから、それをもって完結なんてことになるかもしれませんね。
この「第9」の録音会場は、当時のこのオーケストラの本拠地のヘルクレス・ザールです。ここも響きのよいホールとして知られていますし、全くお客さんを入れないセッション録音ですから、リア・スピーカーからは空っぽの会場ならではの残響がたっぷり聴こえてきます。特に、打楽器や金管楽器が、よく響いていますね。ティンパニの強打は特に目立ちますし、終楽章のシンバルなどもビンビン聴こえてきます。おそらく、お客さんが入った時のライブ録音ではここまでの残響は聴こえないでしょうから、聴いている者はまるでホールを独り占めしているようなぜいたくな気分に浸れるのではないでしょうか。
それと、今回のリマスタリングではしっかりDGのサウンド・ポリシーが伝わってきたのは、うれしいことです。もちろん、かつてのDGのCDに比べると、格段に楽器の解像度が上がっています。そこからは、まだ粗野な味の残る、いかにもドイツ的なオーケストラの響きがストレートに伝わってきます。
この録音を最初に聴いた時からはかなりの年月が経ち、再生メディアとともに再生環境、さらにはリスナーとしての立ち位置も大幅に変化しています。なによりも、実際にオーケストラ・プレーヤーとして音楽を「内側」から聴くようになったことで、同じ音源でもそれに対する感じ方はかなり異なっていることに気づかされます。
もちろん、それは世の中のベートーヴェン演奏に対する判断基準が劇的に変わってしまったことも無関係ではありません。そういう意味で、このクーベリックの演奏は、逆に新鮮な魅力を持って目の前に現れてきました。
特に強烈な印象を与えてくれたのが、第2楽章のトリオの部分のテンポ設定です。あくまで本来の「トリオ」の意味を持たせて、とてもゆったりとしたテンポで、まるで夢見るように歌い上げるこの部分には、たとえばオーボエが必死の形相で難しい指使いに挑戦しなければいけない昨今のテンポからは絶対に感じられない安らぎがあります。
かと思うと、終楽章の最後に見せる劇的なギア・チェンジ。一瞬低速に切り替わったかと思うと、間髪をいれずに訪れる総攻撃、それを演出しているのは、ピッコロ奏者の熟達の技、ずっと楽譜より1オクターブ高い音で勝負していましたから「もしや」と思っていたら、やはり最後は4オクターブ目の「D」を見事に決めての着地です。
そんな「暴れ馬」のようなオーケストラに、合唱も負けてはいません。「Seit umschlungen」で始まる男声合唱の何と力強いことでしょう。いや、ここでは低音専門のベースのパートの人が無理をして高音を出そうとしてとんでもない声になっている様子までがしっかり聴こえてくるほどの「気合」が感じられます。そして「über Sternen muß er wohnen」の神秘的な響きの後に出てくる二重フーガでの、普通はソプラノに消されてほとんど聴こえてこないはずのアルト・パートのぶっとい声といったら。
このオーケストラも合唱団も、かつてはこんなにエネルギッシュだったんですね。同じ団体が、今ではすっかりスマートになってしまいました。

SACD Artwork © PENTATONE MUSIC B.V.

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by jurassic_oyaji | 2018-02-20 23:18 | オーケストラ | Comments(0)
また「ビッグ・ボーイ」に行きました
 結局、「かいほうげん」は今回も休日に家に持ち帰っての製作となってしまいました。まあ、金曜日の時点で出来ていなかったのは最後の1ページだけでしたから、そのぐらいだったらきのうの間に出来てしまうだろうと思っていたのですが、その目論見は大幅に狂ってしまって、作成作業は今日までずれ込み、ついさっきやっと完成したところです。
 世の中は、「金」だ「銀」だと大騒ぎになっていますが、私にはそんなものに巻き込まれてしまう時間などありませんでした。とは言っても、あの決勝の瞬間には、マーラーの練習をやっている間にもかかわらず、iPhoneで途中経過を見てたりしましたけどね。管楽器は何小節か休みがあるので、そんな時にチラチラ見ているんですよ。でも、いくらなんでも出番が続くところではチェックはできませんから、やっと「ヒマ」になって開けた時には、もうすっかり結果が出てしまったあとでしたけどね。
 そんなわけで、きのうは半日はオケの練習があったので、作業はあまり進みはしませんでした。ただ、その未完のページを埋めるためのネタを探しているうちに、そこに今年の「アンサンブル大会」のスケジュールと会場の告知を入れることを思いつきました。本来、これは最初のページに入れるつもりだったのですが、もう一つのネタがかなりのスペースを占めてしまったので、それだったら、ほとんどスカスカだった最後のページに入れた方がいいな、と思ったんですね。ですから、そこに去年の同じ催しの写真を入れることにしました。ちょうど、お亡くなりになったSさんが、私のカメラでたくさん記録写真を撮っていてくれましたからね。
 もちろん、それは「かいほうげん」に載せるために、出番のある私に代ってSさんが引き受けてくれたものでした。ただ、実際はもう一人、しっかりステージ写真を撮ってくれていた方がいたので、その時はそちらの方を使わせてもらいました。ですから、「お蔵入り」になっていた写真をこういうタイミングで使わせてもらうのも、一つの「供養」なのかもしれない、という発想ですね。
 それを始めると、もう作業自体は単純作業の繰り返しですが、とても時間がかかってしまいます。写真の場所を変えたり、レイヤーを入れ替えたり、傾け方を変えたりと、いくらやっても不満なところが出てきて、なかなか終わりませんでした。そもそも、今日は久しぶりに私の予定が何も入っていない休日だったので、まず愚妻をあちこち連れまわさなければいけませんでしたからね。
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 それでも何とか、こんなのが出来たので、それを紙面にはめ込むと、今度は全体のバランスが何かしっくりしません。変なところに空白が出来てしまうんですね。そうしたら、おあつらえ向けに、この前企画書を送ったタウン誌から最近届いたゲラが、そのまま使えることが分かったのですね。というか、半年前にも同じことを考えてやっていたんですけどね。ですから、それを使って画像を作ってみたら、その空白が見事に埋まってしまいましたよ。
 でも、これを明日きちんと製本できるまでにまとめて現物を印刷してみると、きっとまた直したいところが出てくるんでしょうね。いや、これを書いている時点で、すでにタイトルを直さなければいけないページがあったことに気づいたりしていますからね。ですから、印刷と製本はおそらく発行日の午前中ということになるのでしょう。前回は、印刷直前にプリンターの調子が悪くなってあわててサービスを呼んだりしたのですが、今回はそんなことが起きないように祈るばかりです。
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by jurassic_oyaji | 2018-02-18 22:00 | 禁断 | Comments(0)
BEETHOVEN/Triple Concerto, Piano Concerto No.3
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Lars Vogt(Pf. Cond)
Christian Tetzlaff(Vn)
Tanja Tetzlaff(Vc)
Royal Northern Sinfonia
ONDINE/ODE 1297-2


1970年生まれの中堅ピアニスト、ラルス・フォークトは、最近では指揮者としても活躍しています。現在のポストは、ロイヤル・ノーザン・シンフォニアの音楽監督です。このオーケストラはフルサイズではなく2管編成、10型程度の「室内オケ」で、その名の通りイギリス北部の街ゲーツヘッドを本拠地に活躍をしている団体です。この街には、2005年に建設された「セージ・ゲーツヘッド」という文化施設があり、このオーケストラはここに所属しているのですね。
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この建物は、全面がガラスで覆われているというとてもインパクトのある外観で、観光スポットにもなっています。そこには1640席の「セージ1」と、700席ほどの「セージ2」という2つのメインホールのほかに、展示スペースなどが多数存在しています。
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クラシックのコンサートが行われるのは、「セージ1」、シューボックスの形の、いかにも音のよさそうなホールですが、アリーナの座席を取り払ったり、壁面に吸音カーテンを設置したりすることによって、多くの需要に対応できるようになっています。
このオーケストラは、この施設のプロジェクトに沿った連続コンサートなども催しています。2015年に音楽監督に就任したフォークトが、2016年から2017年にかけて行ったのが、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の全曲演奏でした。2016年の9月30日に「トリプル・コンチェルト」、10月29日に「第1番」、11月18日に「第5番」、2017年3月17日に「2番」と「3番」、6月10日に「第4番」と「合唱幻想曲」が演奏されています。
余談ですが、この6月10日のコンサートでは、それ以外にも「交響曲第5番」と「交響曲第6番」、そしてコンサート・アリアとミサ曲まで演奏されていました。この曲目を見て「もしや?」と思った人はかなりの通。そう、これは、これらの曲が初演された1808年12月22日のアン・デア・ウィーンで行われたコンサートを再現したものだったのです。すごいですね。
これらの「6つ」の協奏曲が、それぞれ2曲ずつ収まったCD3枚として、このレーベルからリリースされて「全集」が完成したようです。できれば「合唱幻想曲」もどこかに入れてほしかったと思うのですが、ちょっとカップリングが難しかったのでしょうかね。「トリプル・コンチェルト」まで入れたのですから、それこそ、「ヴァイオリン協奏曲」のピアノ版も演奏して「完全な全集」を作ればよかったのに。
ということで、普通の「全集」ではまず入っていない「トリプル」が入ったこの1枚を聴いてみることにしました。ここでフォークトと共演しているのは、彼の親友クリスティアン・テツラフと、その妹のターニャ・テツラフです。
この曲は、たとえば往年のリヒテル、オイストラフ、ロストロポーヴィチをソリストに迎えたカラヤンとベルリン・フィルの録音に見られるような、なんか、身の丈に合わない「立派すぎる」演奏が横行しているために、逆に引いてしまうところがあるという不幸な目に遭っています。この曲本来の魅力がどこかに行ってしまっているのではないか、という気が常に付いて回っていましたね。
しかし、ここでの3人のソリストたちは、そんな変な因習を一蹴してくれるような小気味の良い演奏を聴かせてくれていました。なんせ、それぞれがほとんどソリストとは思えないようなスタンスでまず登場してくれますから、ちょっと肩透かしを食らった感じがしたぐらいですからね。それは、オーケストラの一員がたまにソロを取るといった、「合奏協奏曲」のスタイルを持つこの曲に対しての、まさに望ましいスタンスだったのですよ。
ソロ・コンチェルトの「3番」になると、今度はピアニストとオーケストラの「掛け合い」とか「対話」といった、アンサンブルの妙味がストレートに感じられるものに仕上がっています。唯一短調のこの曲が持つ重さのようなものをほとんど感じさせないクレバーさも、とても心地よいものでした。

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by jurassic_oyaji | 2018-02-17 22:00 | ピアノ | Comments(0)
合唱が入ってます
 今回の「かいほうげん」では、もうだいぶ前から準備を進めていたつもりでした。でも、気が付いてみたらもう来週の火曜日に発行しなければいけないという事態に陥っていましたよ。なんか、もっと先のことだと思い込んでいて、他にやることを優先した結果なんですけどね。というか、もう私が作るページは完全に内容が固まっていて、あとはそれを実際にテキストやら画像で表現していけばすぐにでも完成してしまうということが経験的に分かっていましたから、ちょっと油断をしていたというか。
 つまり、最初はテキストだけでやってしまおうかと思っていたのに、やっぱり画像を入れた方が分かりやすいかな、ということでどんどん画像を増やしてしまったら、それの処理に思いのほか時間がかかってしまったのですよ。
 具体的に、その作業内容を振り返ってみると、そもそもは今回ニューフィルで演奏する「禿山」と「火の鳥」には複数のバージョンがあるので、それらについて丁寧に解説をするという、私の得意技を披露するためのページを作ろうと思いました。実は、「火の鳥」に関しては、それを演奏した20年前にもほとんど同じことをやっていたのですね。もちろんその頃はインターネットなんて今ほど一般的ではありませんでしたし、そもそも私はPCすら使っていませんでしたからね。その頃は「ワープロ」というものを使って「かいほうげん」を作っていました。その時に、「火の鳥」のいろんな組曲の成り立ちを一覧表にした図を作ったのですね。後にそれをネットにアップしたのが、こちらです。
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 今にして思えば、よくワープロでこんなものが作れたものですね。あんまりよくできているので、これをそのまま使おうとまで思ったのですが、データとしてこれをPCに取り込むことはまず不可能だと気づきました。そこで、これと同じものをまず作ることにしました。それはだいぶ前のこと、結局、これよりももっと精密な表が出来上がりましたね。それでもうこの仕事は殆ど片付いたな、と思いました。
 確かに、「火の鳥」に関してはこれ以上のことはもう何もないのですが、「禿山」の方は初めて手掛けるので、とりあえずその成り立ちをしっかり調べてみることにしました。この曲に「原典版」という、全く別の曲と思えるほどのものがあることは知ってましたし、聴いたこともありますから、それが今の形に他の人の手によって大幅に変えられている、という知識は一応持っていました。でも、調べてみると、その2つが直接つながっているのではなく、その間にもう一品、別のバージョンが入っていたのですね。ムソルグスキーについて深く調べたことはなかったので、そんなことは全然知りませんでしたよ。ですから、私が知らないのならばきっと他の人も知らないだろうな、という発想で、これについて掘り下げてやろうじゃないかと思ってしまいました。
 それは、意外なところで情報が得られていました。なんと英語版のWIKIなんですよ。そこにはこの曲の成り立ちから途中の経過、そして最終形まで克明に記述されていました。録音のリストなども充実していましたから、大いに参考になりましたね。これを頼りに音源を探して実際に聴いたり、そのジャケットを探したりもできましたよ。ただ、やはりWIKIはWIKIだな、というところもあって、それらの音源の録音年がかなりいい加減なんですよね。というか、リリースされた年を録音された年として表記していたりしています。それと、そもそも全然間違った音源を挙げていたりもしてますから、変な意味で安心してしまいます。そんなもの、今だったら簡単に分かるはずなのに。
 それと、今回は、この間亡くなったSさんの追悼ページも、きちんと作ろうと思っていました。なんたって現役の団員が亡くなったのですから、普通はそれが分かった次の練習の最初には黙祷ぐらいするのでは、と思っていたのに、全くそんなそぶりもありませんでしたから、正直かなり失望していましたからね。まあ、私とは感覚が違うのでしょうから、それはそれで目をつぶればいいことなので、私の力が及ぶところでは全力で追悼したい、ということなんですよ。うまい具合にちょうど1ページの余裕がありましたから、そこを存分に使わせていただきました。
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by jurassic_oyaji | 2018-02-16 21:01 | 禁断 | Comments(0)