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VERDI and other 12 composers/Messa per Rossini
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María José Siri(Sop), Veronica Simeoni(MS)
Giorgio Berrugi(Ten), Simon Piazzola(Bar), Riccardo Zanellato(Bas)
Riccardo Chailly/
Coro e Orchestra del Teatro alla Scalla
DECCA/483 4084



1868年11月にロッシーニが亡くなった時に、その1周忌で演奏するためにヴェルディが出版社のリコルディに呼び掛けて実行したプロジェクトが、彼を含めた13人の作曲家の合作による、ロッシーニの追悼のためのミサ曲の制作です。彼のイニシアティブによって作られた委員会では、「レクイエム」のテキストを13のパートに分け、それぞれの曲の構成やテンポ、調性が決められて、それぞれの作曲家に作曲が託されたのでした。ヴェルディ自身は最後の「Libera me」を担当しています。
ただ、翌年の9月には全曲が完成したにもかかわらず、上演会場との調整がうまくいかず(ヴェルディは、このプロジェクトに関わる全ての人たちにボランティアを強いていました)実際にこの曲が演奏されることはありませんでした。
結局、これが「初演」されたのは、その119年後の1988年のことでした。その時のライブ録音が、これです。
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HÄNSSLER/98.949

ただ、それ以降はこの曲の録音が公式にリリースされることはありませんでした。ある意味「お祭り」としての性格が強い制作過程もあって、曲自体はそれほど魅力的ではないと評価されていたのかもしれませんね。
ですから、その新しい録音出るのには、ロッシーニの没後150年という新たな「お祭り」まで待たなければいけませんでした。そして、それに先立つ2017年11月に、ロッシーニには縁のあるミラノのスカラ座でライブ録音されたのが、このCDです。もちろん、リリースされたのは2018年ですから、「没後150年」で何の問題もありません。
このCDのブックレットには、ヴェルディがリコルディに送った手紙の全文が掲載されていました。それによると、ヴェルディはまず彼の先輩であったメルカダンテを、このプロジェクトの作曲家の筆頭に挙げています。「たとえ、それがほんの数小節でも」とありますから、実現は期待してはいなかったのでしょうが(この2年後に彼は亡くなります)、自分に対する妬みを抱いていたとされる老作曲家へのこれ見よがしのリスペクトととるべきなのでしょうね。
もう1点重要なのは、これに関わる人はイタリア人に限定していたことです。もし「外国人」が関与した時には、即刻手を引くとまで言ってます。
その結果、集められた作曲家はすべて当時活躍していたイタリア人作曲家たちでした。ただ、その中で現在も名前が残っているのは、私見では「妖精の踊り」というヴァイオリンの小曲(フルートのための編曲もあります)のみで知られているアントニオ・バッジーニだけなのではないでしょうか。これはとても明るい曲ですよ(陽性の踊り)。
一応その作曲家たちを列挙してみると、
1. Requiem e Kyrie:アントニオ・ブゾッラ
2. Dies irae:アントニオ・バッジーニ
3. Tuba mirum:カルロ・ペドロッティ
4. Quid sum miser:アントニオ・カニョーニ
5. Recordare Jesu:フェデリコ・リッチ
6. Ingemisco:アレッサンドロ・ニーニ
7. Confutatis:ライモンド・ブシェロン
8. Lacrimosa:カルロ・コッチャ
9. Domine Jesu:ガエターノ・ガスパリ
10. Sanctus:ピエトロ・プラタニア
11. Agnus Dei:ラウロ・ロッシ
12. Lux aeterna:テオドゥーロ・マベッリーニ
13. Libera me:ジュゼッペ・ヴェルディ

となります。
全曲演奏すると2時間近く、ソリストがソプラノ、アルト、テノール、バリトン、バスと5人、それに大編成の混声合唱とオーケストラが加わります。合唱はほとんどの曲に登場しますが、ソリストのアンサンブルだけという曲もあります。男声だけの3人でのトリオなどという、珍しい組み合わせも。
それぞれの曲は、みな力作揃い、それだけを聴けばなかなか魅力的なのですが、全部につきあうと結構疲れそうですね。そんな中で、シンプルなア・カペラの男声合唱で始まる「Lacrimosa」には惹かれます。
もちろん、最後の「Libera me」はヴェルディの「レクイエム」のプロトタイプで、これだけの録音もいくつかありました。「レクイエム」ではソプラノ・ソロが苦労する最後の超低音の部分が、ここでは合唱のベース・パートでやすやすと歌われていますね。

CD Artwork © Decca Music Group Limited

by jurassic_oyaji | 2019-01-17 23:23 | 合唱 | Comments(0)